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生協ではお店があって物を売ることの他に、私達の暮らしをどういうふうにしたら良くしていけるかというような活動もしています。その中で、その環境のことっていうのは大きなウエイトを占めているんですね。それで、先程お話下さった北條先生に色々ご指導頂きながら、窒素酸化物NO2 の測定を6年、それから酸性雨の測定を7年間、県内で約3千地点、私みたいなおばさんがあっちこっちで、ある日突然朝早く9時頃、主要な道路の電信柱なんかに窒素酸化物の測定キットをつけている日っていうのが12月の初め頃にあるんです。それから、6月頃にある日突然庭にシートを持ち出して、水を取って子供と一緒に雨水を集めて、うちの回りではどの位の酸性度の雨が降っているんだろうかっていうようなことを調べる活動を、大体それぞれ3千地点、合わせて6千地点位でやってるです。それが毎年毎年変わるんです。同じメンバーがずっとやっているわけじゃなくて、毎年毎年少しずつですけれども新しい人がそういう活動に参加してくれています。

そして毎年毎年いろんな意見が出てくる中で、「早く電気自動車の通る日々が来ることを待ちわびています」、「ディーゼル車が多くなっているような気がします。できるだけ早く規制をして欲しい」と、そんなことを感想として書いてくれる人もいます。

そのディーゼル車が悪いっていったら語弊があるかもしれないんですけれども、そういう窒素酸化物を多く出しているとか、それから雨がどれ位変化してきているかっていうことがわからない。そういう中で毎年、pHやppmなど、これなぁにとかいいながら普通のおばさんだったり親子がこのような会話をしながら、環境測定をしていく。そうすると、なんかどうも私達毎日便利に使っている自動車も環境に悪影響を及ぼしているんじゃないかっていうようなことを肌で実感するようになってくるんですね。

そうすると、どういうふうになってくるかっていうと、極端な人だと、絶対車は使わない。それから水も大切にする。台所で米のとぎ汁ができたらそれを取って置いて庭にまく、そういうな人も出てくるんですけれども、やっぱりなかなかそこまでは行き着けなくって、ただこういう活動をやっていると「一番ベストは自転車に乗っている人が素敵かな」って思えるようになってくる。評価もそういうふうになってくるんです。「貴方偉いわね、ちゃんとバスに乗って来るのね」。それでその次に、バスか自転車が偉いというか素敵。その次に、やっばり軽自動車かな。そしてもちろん3ナンバーなんかとんでもなくって、ディーゼル自動車のRV車なんかに乗ってると「とんでもない話だわよね、あの生協の職員」とかっていうことを陰でいい出すわけですよ。そういうことでチェックされて次に車を買い変える時には、RV車は買わないで普通車にするとか、車種を少し小さくするとかっていうようなことも出てくるわけですね。

やっぱり、公共交通機関を使った方がいいっていうのよくわかるんですけれども、それがなかなかできない。私達東京に行くと殆ど公共交通機関使うんですけれども、仙台だとついつい車使っちゃうていうのは、やっぱり何か、公共交通機関がもうちょっと使いやすくなってくれると嬉しいなって思う点があるんです。

今普通の主婦だったりとか、子供たちも学校ですごく環境教育受けてますので、環境に

 

 

 

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