分かりやすく編集した港湾の参考図集である。瀬戸内海では、H803「瀬戸内海東部(大阪湾〜燧灘)」、H804「瀬戸内海西部(安芸灘〜関門海峡)」の2冊が発行され、定価は、三、五〇〇円である。
3. 著者と本書の特色
本書は沓名・坂戸両氏の共著である。坂戸氏は、海上保安庁水路部で長年に亘り、海図作製に携わったほか、立命館大学、横浜国立大学などで地図学の教鞭をとるなど、わが国の海図の第一人者である。
一方の沓名氏は、東京高等商船(現東京商船大)出身で、水路部で水路通報業務や水路書誌作製に携わる一方、東京大学で航海学の教鞭をとるなど、海図を作る側、使う側の両方の立場を熟知する経験豊富なシーマンである。
以上のように両氏は、優れた学識、海図作製、海図利用に関する豊か