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部に亘って決められた規定のことであり、図法、縮尺、水深の基準面や記号、略語などの解説がなされている。この記号や略語は、陸の地図と異なり、国際的な基準に準じて決められており、あらかじめなれ親しんでおけば、外国の海図も理解できる性質のものである。

第4章では、船舶交通安全情報と海図の改補について記され、前者では、船舶交通の安全情報が、紙の水路通報や無線電信・電話による航行警報などの手段で船舶に周知されることが解説されている。後者では、海図は、陸の地図と異なり、刊行後次の刊行までの間、水路、沿岸、港湾等の変化は、補正図、手記訂正などの手段で図の内容の修正(改補)が行われることが記されている。これは水路の変化などは直接、間接に航海の安全に影響があるからで、この情報の最新維持は、海図の陸の地図と比べての大きな特色の一つとなっている。

第5章では、海図の見方・使い方について記され、海図上での方位、

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針路の求め方、船位の推測、推定、船位の決定法(地文、GPS、レーダ)等について解説がなされている。

第6章では、灯台、浮標等の航路標識、無線方位信号について、第7章では、潮汐、潮流について記されている。

第8章では水路誌、灯台表、潮汐表について記され、潮流の早い狭水道が多い瀬戸内海では潮汐表の活用は必須である。

第9章では、小型船、プレジャーボート用に(財)日本水路協会より発行されている水路参考図誌について記してある。

このなかで、ヨット・モーターボート・小型船用参考図(ヨッティングチャート)は、まさしく小型船を対象とした水路参考図で、B3版、両面多色刷、防水加工の図である。瀬戸内海では、「広島湾」ほか17図(縮尺10万分の1〜15万分の1)が発行され、定価は一、四〇〇である。

プレジャーボート・小型船用港湾案内は、小型船が良く利用する小港湾・ヨットハーバーなどの港の目標、針路、障害物などを図解を添えて

 

 

 

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