第2分科会
海、空、陸 そして水
―人と地球生態系を結ぶ生命線をさぐる―
コーディネーター 赤井 裕 (あかいゆたか)
スタッフ 鈴木智子 高橋克典
記録 寺島雄一 平田和博
ボランティアスタッフ 寺尾直宏 小倉久子
柏木靖子 藤村葉子
参加者 54名
この分科会では、水の働きと役割を拾い出し、水循環系を軸として生態系をとらえ直すとともに、人間社会の水圏への影響を整理することによって環境の悪化はどこに原因があったのか、ワークショップ形式によりその元凶と対策について探ってみた。
11:50
開会
参加者は6名ずつ9班に分かれて着席。スタッフ挨拶と自己紹介。その後、本分科会の概要と注意事項を説明。
11:55
講師紹介
赤井 裕氏 (財)日本生態系協会
教育企画室長兼主任研究員
12:00
「世界の水環境の現場から」トピックス紹介
ビデオ「世界の川」を上映。
黄河支流(山東省泰安市)、鴨緑江(河口)、ミシシッピ川上流(ウィスコンシン州、ミネソタ州)およびライン川(デュッセルドルフ)の映像を見ながら住民と川のかかわり合いを紹介された。
紹介された川はいずれも町の近くを流れているにもかかわらず、土手や堤防がない。
また、あったとしても低い(黄河の場合2m位)。このようなことから毎年洪水に見舞われるが、住民はそれなりの対策を講じていた。
さらに低い土手や堤防は川の浄化機能を損なわないような造りにもなっていた。
中国では家庭排水を浄化せず流しているため町中の水路は汚染されて悪臭を放っていると紹介されたが、町を一歩出ると川の水は綺麗になっており、魚や水草(日本で絶滅に瀕しているヒシモドキ)がたくさん見られた。
大陸の川ということや国土が広いということもあるが、住民は河川の本来持つ力に対して逆らわず、そしてそれを上手に利用している。振り返って日本の河川を考えてみれば、「コンクリートで造られた水路」と言えるのではないだろうか。
また、鴨緑江対岸の北朝鮮の荒れた山々の風景、ミシシッピ川流域の活用状況も紹介された。