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特別講演

 

渡辺耕一(わたなべ・こういち)

(財)世界自然保護基金日本委員会WWF Japan

気候フォーラム事務局次長兼務

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おはようございます。ただ今紹介をいただきました渡辺耕一と申します。レジュメを作ったときは地球温暖化問題の概略ですとかそういうことを話そうかなと思っていたんですが、その後特にこの一週間ぐらいいろんな方とお話していると、だいぶ地球温暖化問題の知識そのものは増えてきたのかなという感じもして考え方も変わってしまったので、私たちが今どんな悩みを抱えながら活動しているか、本日のテーマであるパートナーシップがなぜ大事なのか、また地球温暖化問題は非常に難しさがあり、だからこそパートナーシップが大事なんだということをお話しようと思います。

 

問題解決にはさまざまな方法を組み合わせて

 

地球温暖化問題は遠い問題で、100年後には気温が2度上がっちゃうとか、海水が50センチ上がっちゃうとか、だからどうしたのという話とか、ほんとうは私たちは日々の暮らしの中で二酸化炭素をいっぱい出しているんですが、こうやって電気を消費しながら実は発電所で二酸化炭素をいっぱい排出している。ところが目の前で出ているわけじゃないから全然そういった実感がない。また、車も二酸化炭素を排出させながら走っているわけですけど、お尻のほうから出ているから全然実感がない。しかも無色無臭だから前の車から出ている排気ガス見ていても全然実感がないんですね。こういった問題があるだけでもやっぱりすごくいろんな影響があると思います。

もう少し具体的な話をしますと、僕らが二酸化炭素をどれくらいのレベルで出しているかというと日本人一人あたり年間2.7トンといわれています。二酸化炭素はC1つにOが二つくっついている。そのうちCだけの重量を計ると、2.7トンなんで、二酸化炭素にくっついているほうに重さを換算してあげて1日あたりどのくらい放出しているかというと、27キロ。毎日これだけの炭酸ガスを大気中に排出している。直感的にもすごい量だということがわかると思います。

 

 

 

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