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「環境パートナーシップ」を広げていこう

 

もう一度パートナーシップについて皆さんと意識を共有して最後にしたいと思います。パートナーシップというのは単なる役割分担ではないというのが私たちの考えです。福祉問題でこのままずつと行政が担っていって予算も足りない、人手も足りない、だから市民に手伝ってもらおう。こういう考え方はちょっとどこかおかしいのではないかという捉え方がボランティア団体の間ではされていたりします。それはなぜかといいますと、やはり行政が敷いたレールの上に市民が乗って、そのお手伝いをするという域を出ないからであり、これを私たちは「パート並みシップ」と呼んでいます(パート並みのコストで人手としてのみ利用するから)。もっと大切なのはどこへこの社会をもっていきたいと思っているのか、そのために何をするのかということを、誰が決めているのかということです。

パートナーシップの基本的要素ということで3点挙げます。?@まず、先ほどの3つのセクターが上下のない対等・平等な関係づくりをしないといけない。?Aその三者が情報公開がきっちりなされた上で、同じ情報を基にしていっしょに協議をして意思決定をすることが大切である。そして?Bお互いの特性を生かしてそれぞれの役割分担を決めていき、それぞれの役割を果たしていくということが理想的なパートナーシップなのではないかと思います。このパートナーシップをどんどん広げていく動きが、今、千葉の中でもいろいろ生まれています。

パートナーシップを広げていくために最後に3つにまとめました。?@まず市民セクターが力をつけること。個人の中の市民意識を育てること。市民意識に支えられた市民セクターがもっとどんどん力をつけていくこと。今、市民意識を育てられるのは市民でしかないと思います。

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