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回の法制度改革でもアメリカに見習えというつもりはないのですが、注目すべきものは、州間で法律の競争をやっているということです。5ページに書かれているものを見ていただきますと、州法による制度間競争、一般にアメリカは産業政策をやっていないなどと言われるのですが、実は、アメリカなりの後方支援的なことは、州レベルでやっているわけです。つまり、世の中一体何がいいのかなどというものは、わかりません。アメリカでは、そういったことも含め、国内でいろいろ試して、その結果いいものが残り、悪いものは淘汰されていくというものが、法律の世界でもある程度あってもいいのではないかという考えがあるのです。そういう意味では、日本の行政が、21世紀の日本のグランドデザインばかり考えるのではなくて、ある程度市場に試させて、そこに少しコントロールを効かせながら法の整備を行うやり方、つまり、司法が機能する世界を考えてもよいのではと思います。

勝手なことばかり申しましたけれども、いろいろと皆さんにも教えていただければと思います。

 

 

 

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