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◇嶺北広域行政事務組合消防本部◇ (高知)

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当本部が管轄する嶺北地域は、四国のほぼ中央部に位置し、面積970.65k?u、人口18,782人で、地域のほぼ中央を東西に吉野川が流れ、「まるごとネイチャーランド」のキャッチフレーズどおり、山岳・渓谷・滝・森林などの自然が深く息づく農山村地域である。

当本部は広範な管内を有し、歌手美空ひばりさんが日本一の歌手になれるようにと祈願し、将来の夢を託した日本一の大杉がある「大豊町」、作家大原富枝さんのふるさとであり、この地域の中心地である「本山町」、西日本一の規模を誇る四国の水瓶早明浦ダムを擁する「土佐町」、黒牛の産地「大川村」、そして吉野川源流の郷「本川村」と、嶺北3町2村から構成されている。

昭和48年5月に高知県嶺北消防組合として発足、同54年4月に一部事務組合の複合化により、嶺北広域行政事務組合として再発足し、現在に至っている。現体制は1本部・1署・2出張所で、職員45人、団員830人体制で消防防災の任に当たっている。

☆消防団との連携プレーを大切に!

当本部は、広範な管内を有しており、消防隊等が先着できる地域が限られているため、各町村の消防団との連携が極めて重要となっている。火災予防運動期間中はもとより、日頃から消防団と合同で中継送水活動を取り入れた火災想定訓練を精力的に行い、消防団との連携活動の強化に努めている。(写真)

昨年11月に本川村黒滝山で発生した山林火災では、急峻な地形に消火活動を阻まれながらも、消防職・団員一丸となった懸命の中継送水活動等の随所に、見事な連携プレーを展開した。日頃の消防団との地道な訓練の成果が十分に発揮されたことに、深い喜びと感動を味あう現場となった。

★女性消防団員も力強い味方!

消防団の結束力の良さは前述のとおりだが、もう1つ特筆すべき点は、独身の女性消防団員が多いことだ。岩本消防長は、「女性消防団員の活躍は、消防団の活性化に大きな力となっている。」と目を細める。

全国婦人消防操法大会に県代表として2年連続で出場し、一昨年入賞という輝かしい功績は、男性消防団員はもとより消防団全体に大きな刺激となっている。

★救急体制の充実を目指して!

ここ数年、救急需要の増加が目立ち、しかも高齢者による急病が多い現状を重視し、消防団員及び地区会等を中心とした住民に対する普通救命講習の開催に力を注いでいる。また、消防職員の半数以上が救急?U課程を終了しており、住民からの119番通報時に救急車が到着するまでの空白部分を埋めようと、通信担当者が人工呼吸心肺蘇生法、止血法、病状にあった適切な体位等の口頭指導を行い、救急救命率の向上を図っている。

今年度からは、救急救命士を毎年1人ずつ養成する計画があり、平成11年度には高規格救急車の導入も予定され、これら救急体制の更なる充実に住民は厚い期待と信頼を寄せている。

★本部発足25年、更なる飛躍を!

今年は、自治体消防発足50年を迎えるが、折りしも本部にとって本部発足25年の記念すべき年でもある。記念事業として、住民を対象とした消防へのアンケートや防火管理者協議会を設立し、「住民・企業・消防職員・消防団員」の4者1体となった防火防災体制づくりが計画されている。

岩本消防長は「自治体消防50年、本部発足25年をはずみとして、個々の職員が資質と体力の向上に一層努力し、もてる力を存分に発揮したい。そこからすばらしいものが生まれてくる!」と結ばれ、そのチャレンジ精神隘れる話し振りから、今後地域一体となった防火防災体制の充実に一層の磨きがかかるものと確信した。

(立入 正浩)

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