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◇氷上郡広域行政事務組合消防本部◇ (兵庫)

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氷上郡は兵庫県の内陸に位置し、多紀郡、朝来郡、多可郡及び京都府に隣接しており、構成町は、わがまちの顔「木の根橋・八幡神社・柏原藩陣屋跡・JR柏原駅」の柏原町、「日本一低い中央分水界水分れ公園・達身寺・円通寺・岩滝寺渓谷」の氷上町、「円源寺・丹波少年自然の家・グリーンベル青垣」の青垣町、「遊農園・黒井城跡・春日局生誕地興禅寺」の春日町、「薬草薬樹公園・石龕寺・川代渓谷・首切地蔵尊」の山南町、「三ッ塚史跡公園・ライフピアいちじま」の市島町の6町からなり、その面積は493k?u県土の5.9%を占める。

地形は、中国地方を南北に二分して走る中国山脈の東端にあり、平均高度600m前後のやや急斜面をもつ山々によって形づくられた山間地形である。その山々の接点を縫うようにして二大河川の源流が走っている。1つは瀬戸内海へ注ぐ加古川とその上流河川であり、もう1つは日本海へ注ぐ由良川の上流河川である。

気象は、内陸盆地型に属し、年平均気温は13〜14℃、年間降水量は1,500〜1,600mmである。また秋から冬にかけて発生する山々をつつむ朝霧、夕霧は自然環境に一層の深みと神秘さを醸しだし丹波の森が映える。

消防本部の発足は昭和55年4月で、現在1本部・1署、久下消防長以下52人の職員と、6町3,121人の消防団員が一丸となり、地域住民の安全確保を目指し日夜活躍している。

★防火ポスターの作成!

この事業は、6年計画で平成7年から毎年実施している。

郡内6町の小学校(27校)の4年生を対象に春の火災予防運動に合わせた防火に関するポスターを募集し、最優秀作品を400枚のポスターに印刷して郡内の主要事業所に配付、広く火災予防を啓発している。

また、防火広報用のパンフレットを高齢者用・作業場用・一般家庭用として作成し、今年度は職場用(作業場・事務所用)を作成する。

★消防防災!

(現況と課題)

氷上郡内における危険物関係施設等は年々新設されており、また共同住宅などの防火対象物が増加している。そうした地域の実情を踏まえ常備消防を中心に各町並びに非常備消防と密接な連携を図りながら消防防災や救急救助等の資器材の整備、充実をはじめ消防活動の整備を進めてきた。

過去における火災、救急、救助や風水害の実態、さらには多大の犠牲を出した兵庫県南部地震を教訓に今後は郡内消防組織と行政間の連携を密にしながら広範な地域と今後更に進む超高齢化社会における救急救助体制等の整備、大規模災害に対する施設や地域防災計画の整備が大きな課題である。

(計画)

自治体消防としての制度上の充足や災害に対する緊急消防応援体制、地域に求められる消防施設、資器材の整備、充実を推進するとともに消防団員の確保が益々困難な状況の中で自主防災組織の育成を図り、常備・非常備間相互連携体制が一層重要となっていくことから以下計画している。

?@予防広報や査察指導等、地域に精通した予防業務の充実、推進

?A郡内救急の均衡化と即応体制及び医療機関と連携した24時間体制の確立と救急隊員の高度な技術養成等の救急サービス並びに救急救助業務の強化

?B大規模災害や危険物、特殊災害等に対する消防技術の向上、特殊機動力の整備充実等消防力の強化と体制整備

?C救急応急処置の高度化、災害活動及び消防団緊急伝達方法における消防緊急通報システムの充実と的確迅速な情報収集伝達

?D消防団機能との連携強化

?E消防事業を効果的に運営推進するための指導力、企画、管理能力などを備えた人材育成と能力開発

?F常備・非常備消防力の整備充実の中での消防財政の確保と効率的運営をめざす。 (河野 宏治)

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