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(33クラブ・10,800人)が結成され、毎年2校を対象に少年消防クラブ大会を開催。

全校生徒を中心として防火の誓いを始めとし、消火器・三角バケツ・ビニール水のう・濡れシーツ・煙道脱出訓練を実施し、防火の大切さを確認している。

 

2 防火の育成

管内23校の小学校から、冬休みには防火習字を募集し、各地区の公共施設にて春の火災予防運動期間中展示。夏休みには防火ポスターを募集し、各地区の公共施設にて秋の火災予防運動期間中展示している。この防火ポスターについては各地区の優秀賞作品をチラシにし、地区の消防団員または、婦人防火クラブ員により防火診断をかねて配付し、防火に対する意識の高揚を図っている。

 

3 住宅火災の防火

住宅防火の推進を目的に、管内に婦人防火クラブ(149クラブ・27,800人)が結成されている。

主な活動は、年1回(館林2回)の防災ママさん講習会、市町村が実施する防災訓練への参加、各種講習会、研修会や訓練の実施、広報活動等地域に根ざした活動を行っており、防火のみならず防災全般の活性化を図っている。

 

4 消防たこあげ大会

火災予防運動の一環として子供から大入まで自由に参加できる大会で、毎年2月中旬に開催している。東京電力の協力を得て正しいたこの揚げ方等の講習を始めとし、音楽隊の演奏、消防職員による模擬店の出店等数多く趣向を凝らし、参加者も今では約900人にのぼり毎年増加している。年間行事として地域住民に定着したうえ、幅広い年代に火災予防を訴えるよい機会となっている。

 

5 通報消火競技大会及び消火栓競技大会

各競技とも春の火災予防運動期間中に開催している。

通報消火競技大会は女子2人で実施し、通報の正確性・オイルパンの消火の速さを競うもので、約50の事業所が参加している。

消火栓競技大会は、隔年ごとに屋内・屋外消火栓設置事業所を対象に開催。2人の操作員で標的をいかに正確・敏速に倒せるかを競う競技で、約30の事業所が参加しており、この大会を通して自衛消防隊の充実・強化と技術の向上に努めている。

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6 防災訓練

当管内の館林・板倉町・千代田町・明和村においては、隔年ごとに防災訓練を実施している。今回館林市においては、54団体1,500人が参加。訓練の前半は、情報収集・広報・避難訓練・災害初期の防ぎょ及び救助活動。後半は、電気・ガス・水道等のライフラインや通信・交通網の復旧に向けた訓練を実施した。また、管内の新中央航空の協力を得てセスナ機による情報収集・通信筒の降下訓練も実施されている。さらに、自衛隊の偵察ヘリ、群馬県に導入された防災ヘリ「はるな」も参加し、救助訓練・救援物資の輸送にと活躍した。これら訓練をとおして市民に防災意識が芽生えたと確信した。

 

おわりに

当組合では、昭和53年から隔年ごとに防災訓練を実施し、地域住民に災害が起きたら自分で自分を守ることを指導。少年消防クラブ・婦人防火クラブをとおし、家庭からの防火を訴えてきた。

これらを消防サイドが一方的に推し進めたら、地域住民との距離は遠のくばかりである。あくまでも地域住民の意志を尊重し、消防と地域住民が一体となることが、信頼・協力をうみ、防災意識を高めることにつながると考えるものである。

今後もこれらの行事をとおして地域住民とともに「安心して住める都市づくり」に積極的に取り組んで行こうと思う。

(曽我 正文)

 

 

 

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