ヒューズボールの入った「安全アダプター」をゴム管口部分に挿入している。
切れない、抜けない、つぶれない
安全なガス栓とガス機器をつなぐ、接続具・ガス管も事故防止のために必要である。そのため接続管や接続方法についてもそれぞれの機器にあった安全性を追求している。ワンタッチで簡単に接続できる「ガスコンセント」や「ガスコード」もその例である。
また、硬綱線保護ネットがゴム管の中に埋め込まれていて、容易に切断できない構造の「強化ガスホース」や「金属性フレキ管」なども実用化されている。
てんぷら油火災防止
一般の住宅火災の出火原因のうちコンロ火災は、大きな割合を占めている。さらにその中でも80%がてんぷら油の火災である。てんぷら油は過熱しつづけると約370℃で自然発火する。自動消火装置付ガステーブル「セイフル」は油温が約250℃になると自動的に消火する機構となっているため、てんぷら油火災を完全に防止することができる。
炎が立ち消えたら、ガスをストップ
炎の立ち消え、点火ミス、ガスつまみの不完全閉止などの事故を防止するため厨房機器に「立ち消え安全装置」を装備したものの普及に努めている。
一酸化炭素中毒を防ぐ
ガスの燃焼時に換気不足などにより不完全燃焼を起こすと、 一酸化炭素を発生し中毒事故にいたる場合もある。このため、不完全燃焼を起こしたら自動的に消火する「不完全燃焼防止装置」がほとんどのガス機器に取り付けられている。
ガス漏れを知らせる(都市ガス警報器)
都市ガス警報器には、ガス漏れをランプとブザーで知らせる″室内警報器″、室外にはランプとブザーで知らせる″戸外警報器″、集合住宅や地下街などで各住戸、各テナン卜に設置した警報器と管理人室、防災センターなどに設置した集中管理盤とを結ぶ″集中管理システム″がある。都市ガス警報器とマイコンメーターや緊急遮断弁を連動すると、ガス漏れも自動遮断することができる。
「安心」に便利をプラス(自動通報サービス)
通信とコンピューターを利用した最新の技術で、個人宅のガス設備機器と東京ガスをネットワークで結び、ガスの使用状況を24時間体制で見守る自動通報サービスの普及を進めている。特に戸建の家庭用は、マイツーホーシステムと呼ばれている。図-2にその系統図を示す。マイツーホーは、ガスメーターを使ってガスの状況を見守るシステムで、主に自動通報サービス・遠隔遮断・自動検針の機能がある。このシステムは、計量器とマイコン制御器による安全機能に通信機能を付加したマイコンメーターと、端末用電話網制御装置(T-NCU)より構成される安全システムである。正常時のガスの流量と使用時間をあらかじめ記憶しているマイコン制御器が異常と判断すると、T-NCUが電話回線を使って自動通報する。通報後監視センター「ステーション24」からお客さま宅に電話連絡し、必要があれば係員が出動する。通報5分後まで、異常が続いている場合は、ガスメータが自動的にガスを止める。また、このシステムは、万一、外出先でガスの消し忘れな