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◇中芸行政組合消防本部◇(高知)

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当本部は高知県の東部に位置し高知市から東へ50km、車で約1時間の距離にあり、安田町・田野町・奈半利町・北川村・馬路村の3町2村で構成されている。

管内には四国山脈を源とする2本の河川が大平洋に流れ込んでおり、安田川は若鮎踊る清流で夏場には県内外と遠くは近畿方面からもキャンプに訪れ、奈半利川は日本三大美林のヤナセ杉を育む千本山を始め1,000m級の山々を源に、3つのダムを有して中・四国に電力を供給、このヤナセ杉を原料として木材加工も盛んである。

幕末の志士坂本竜馬と行動を共にした中岡慎太郎の生家もあり、現在復元され、隣接して博物館も開館しており、県内外から多くの歴史ファンが訪れている。また、ライオン宰相浜口雄幸の実家も消防本部の近くに復元されている。

消防本部は昭和46年4月1日24人で発足、その後増強され、現在は、40人の職員で管内面積449k?uに住む約15,000人の安全を日夜守っている。

★救急体制の整備・充実

当本部における昨年1年間の、救急件数は468件で、利用者も年々増加している。救急救命士は平成7年度に1人、8年度に1人誕生し、9年度4月に九州研修所へ1人入校し研修を受けている。住民からは「救命士を出場させてほしい」という要望もあり、それに応えるべく高規格救急車の導入と救命士の増員を計画し、救急隊員には2年間勉強させて研修所に送り出すなど着々と進めている。

★火災Oをめざして

当本部では平成元年から火災○運動を実施し、町役場の機関誌に定期的に火災予防や119番の通報、心肺蘇生法等に関する記事を提供しているほか、日常的にも、防災行政無線・有線放送を利用して、毎日20時の定時放送で火災予防を呼びかけ、また、毎年3月の全国火災予防運動時には消防職員と団員で管内防火マラソンを実施し火災予防を呼びかけている。

★日常訓練で災害の未然防止を

管内の9割が山林で占められており、毎年国有林等火災が発生している。このため、林野火災防止対策には力を入れ、航空機による防火PR、特に林野火災の多くなる3月には職員の鍛錬を兼ねて立て看板の設置を実施している。また、山菜取りでにぎわう4、5月には広報車及び防災無線で焚き火やタバコの投げ捨て防止のPRを行っている。

昨年の7月には、2月に発足した県消防・防災航空隊のヘリコプターが高知空港から約10分で飛来し、航空隊員がヘリの性能などを署員に説明、患者役の署員をタンカに乗せ航空隊員に導かれてへりのそばへ。巻き上がる砂塵の中できびきびした動作で救急患者の搬送訓練を繰り返し行った。

また、本年1月には全ての車両に全国共通波が整備され、災害時の体制も着々と進められている。

★個人のレベルアップをめざして

昨年4月1日から県内の消防機関に先駆け日常の消防活動時の作業帽としてアポロキャップを導入した。従来の略帽からイメージを一新、より住民に親しまれる消防を目指そうという狙いで、職員にも好評で県内外の消防本部からも問い合わせが相次いでいる。

管内には外国船も寄港するため基礎的な英会話のマスターや職員の健康管理を目的として健康料理教室(写真)等を開催し、職員の資質向上をめざして教養講座の充実を図っている。

最後に公文消防長は、「小さな消防本部なので、「和」を大切にしていきたい。現在、消防大学校にも毎年人材を送り教育に力を注いでいます。これからは、人づくりと、地域に根ざした活力ある防災まちづくりに邁進してまいります。」と力強く結ばれた。 (飯塚 文治)

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