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社会参加システム推進グループ

 

さわやかシンポジウム

〔ボランティアによる新しいふれあい社会の創造〕開催

2月5日(水)午前、日本女子会館にて、市民団体、企業、組合、自治体、社協の方々による〔社会参加モデル事業拡大研究会〕を開催しました。

15の参加団体〔他5団体オブザーバー参加〕より多面的な活動事例が発表され、地域のネットワークづくりが論議されました。

同日午後には、隣接のabcホールで、社会参加システム推進グループの企画運営により、〔ボランティアによる新しいふれあい社会の創造〕と題して、シンポジウムを開催しました。今回はその内容を簡単にご紹介します。

 

〈シンポジウム〉

第1部

基調講演

〔ふれあい社会づくりへの提言〕

理事長堀田力より、温かいふれあい社会づくりに向けた次の提言がなされました。

1. 市民がやらないとやれないことがある。そのことを、認識しよう。

2. 市民団体は、あくまでも自主性を保ちつつ、行政やいろいろな組織団体と連携して活動を進めよう。

3. 行政は、市民と対等の立場に立とう。

4. 企業も労組も、経済活動だけではもはや社会的役割をまっとうできないことを自覚しよう。

5. 子供たちの自主性を、社会とのつながりの中で育てよう。

 

第2部

広島市長平岡敬さんと堀田による対談

〔ボランティアによるまちづくりと自治体の役割〕

平岡さんは「都市は、市民と行政との共同作品です。良い都市とは、都市基盤が整備された心のやすらぐたたずまいであることであり、そのためには市民意識が重要になります。市民も賢い市民になってもらうために、知ってもらう、責任を持ってもらう。市民意識変革の方法としてまちづくりボランティアに参画していく、それによって市民が変わっていくことを期待しています。市職員も意識改革をし、市民中心にソフトを育てシステムづくりをしていきます」と話されました。

(ご参照「さぁ、言おう」今月号)

 

第3部

事例発表

1.〔知多半島在宅福祉サービス市民団体と日産労連の連携〕

松岡孝さんと川上里美さんより地域コミュニティーで市民団体と組合のネットワークが具体的に報告されました。

2.〔シニア市民が市民を動かし地域を変える〕

庄子平弥さん、柳沼芳美さんより、元気なシニア市民団体が、次々と高齢者福祉サービスを計画し実行していく姿、楽しくボランティアする情景が報告されました。

 

第4部

パネルディスカッション

〔ボランティアによる新しいふれあい社会の創造〕

コーディネーターを堀田がつとめ、5名の方をお迎えしてパネルディスカッションを行いました。(パネリストの方々の詳細は次ページご参照)

堀田「神戸で長く高齢者在宅福祉サービスを行い、大震災直後には東灘助け合いの団体を起こし、連合等とのネットワークを組んで活動してきたご経験から、企業、行政に対する具体的課題、提言をお願いします」

中村さん「阪神淡路大震災から2年が経過し、コミュニティーサポートセンターを立ち上げ、今は癒しのプログラム、自立して地域に恩返しするプログラムを進めています。ボランティア活動を継続し発展させていくためには、行政と企業と市民団体がバランスよくネットワークを組むこと。まず、企業、労組に対しては、個人の自主参加システムをつくっていただきたいと思います。そのためには、情報提供及び企業内ゴーディネーターと市民団体コーディネーターの結びつきが必要になります。企業退職者の受け入れは大変です。現役中に地域参加をおすすめします。行政に望むことは、市民団体は法人格はないが対等のパートナーであり下請けにあらずとの認識が必要です。そして、情報及び活動の場=拠点として小学校の空き余裕教室を貸していただきたい。小学校は身近にあって資金がかからないですし、こうした利用法をぜひ広めていってほしいです。」

続いて、堀田コーディネーターより、行政、企業、学校代表のパネリストの方々に対し、活動の場、活動資金、マンパワーといった問題別にお話を伺いました。

平岡さん「施設管理の面が難しいのですが、公民館を市民の視線で運営していきます。既存資産を活用しまちづくりボランティア支援センターにすることを計画しています」

根本さん「全国754の地域青年会議所では、小さなデモクラシーの理念のもとボランティアが息づくまちづくりを行っています。共に汗を流したいですね」

高橋さん「ボランティアの入り口は広くして、企業はキッカケの場を提供する。企業は顔の見える寄付をし、活動資金とマンパワーを地域に還元する。マッチングギフトを普及させるのが良いですね」

堀米さん「山形の高校生ボランティア活動は、昭和51年に山間部の町ではじまりました。学校単位でない地域単位の活動で、高校生が小学生を面倒みているうちにめんごく(可愛く)なる、町の人々からお礼をいわれ、住民としての自覚が出できた。「やってよかった」とみな楽しみながら活動している。子供は自立していきます。点数で子供を評価している大人は反省しなくては

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平岡市長と堀田理事長のホットな対談

 

 

 

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