八一歳のOさん。本誌でも、過去、数ヶ所の事例をご紹介したが、少しでもお年寄りに居心地のいい施設であるよう努力している特養が増えてきているのはうれしい限りだ。
特養に在宅の｢住み心地｣のよさを求めるのは不可能か?
では、特養が｢住まい｣として劣っている点はどこだろう?特養の問題点は従来より多々指摘されているが、ひと言でいえば、｢生活のうるおい｣ではないだろうか。ちょっと古くなるが、東京都社会福祉協議会が一九九一年に、都内約三八○○人を対象に聞いたアンケートでは、｢大部屋でプライバシーが保てない｣｢人間関係がむずかしい｣｢集団生活で自由が制約されがち｣のマイナスイメージが上位を占めている(下グラフ)。また公･民のホームや施設の情報提供と相談に応じている民間団体のシニアライフ情報センター(東京都渋谷区(TEL)〇三･五三五〇･八四九一)
