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シルバー探検隊

95年11月号

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高齢ドライバーが付ける「紅葉マーク」が誕生!!  030-1.jpg

 

本誌九五年十一月号のシルバー探検隊で取り上げた「どうする?高齢者の運転免許」という記事を、みなさん覚えていらっしゃいますか?これは、高齢社会の到来に伴い、高齢ドライバーの事故が急増していることから、高齢者の免許を制限すべきかどうかを問いかけた記事だったが、掲載後は、年齢制限をしたらいいのではないか、免許の更新時に適性検査をしたらどうか、高齢者の運転だということがわかるマークなどを付けたらどうか、いや、現行のままでいい等々、さまざまな意見が寄せられました。

この高齢者の運転免許問題について、いよいよ、行政が一つの結果を出した。すでに新聞等でご存じの方もいると思うが、五月一日に法律第四一号として公布された『改正道路交通法』がそれ。この改正法では、今後、高齢者の関係する交通事故の一層の増加が予想されることから、高齢者の保護に関する規定やその他高齢者にかかわる交通事故を防止するための規定が盛り込まれた。その内容は、?高齢歩行者の保護、?高齢運転者の保護(以上平成九年一〇月三〇日施行)、?申請による免許の取り消し(平成一○年四月施行予定)、?七五歳以上の者に対する免許証更新時の講習の新設(平成一○年一○月施行予定)の四項目だが、今回の改正法の目玉は、何と言っても、?の高齢運転者の保護に関連して、高齢運転者標識(高齢者マーク)が誕生したこと。

これによって、七五歳以上のドライバーで、身体機能の低下が運転に影響を及ぼすおそれがある時は、高齢者マークを付けて運転するように努めなければならないことが法律で定められ(義務ではないところがミソ)、マークを付けている車への幅寄せや無理な割り込みが、危険防止のためやむを得ない場合を除いて禁止されることとなった。これに違反した運転者は、五万円以下の罰金に処せられることとされている。(違反行為に付する基礎点数は一点、反則金の額は、大型車の場合は七千円、普通車または二輪車の場合は六干円)高齢者マークは、初心者マーク同様に市販される。

マークを付ければ、他の車から思いやりのある対応も期待できるだろうが、さて義務ではなく努力目標の高齢者マークが、初心者マークのように(こちらは義務)広く普及するかどうか。高齢になれば、肉体的衰えもあるし当然と喜んでマークを付けるか、それともまだまだ自分には不必要と無視するか。さて、あなたはどちらを選びますか?

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秋の美しい紅葉のイメージをデザイン化した、若葉マークならぬ紅葉マーク。

縦18.5cm、幅12.2cm。前方または後方から見やすい場所に表示を。10月30日から施行。

 

 

 

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