シリーズ 生き方・自分流
すてきな服や着やすい服は生き生きとした生活を送るための必需品です。
お年寄りや障害者、病気やケガで療養中の人にとっては、私たちが普段何気なくやっていることに、思いのほか不便を感じていることが少なくない。たとえば、指が不自由であれば、ボタンひとつはめるのにも苦労をするし、足が不自由であれば、ズボンを脱いだり着たりするのも大仕事だ。そうした不便さを解消し、ハンディキャップを持った人でも、楽に脱ぎ着ができ、それでいてオシャレな服を着せてあげたい、そんな思いからボランティアグループ『糸の詩』をつくったのが、神奈川県川崎市にある登戸ドレスメーカー学院で副院長を務める栗田佐穂子さん。専門家ならではの豊富なアイデアは、介護する側、される側のどちらからも大きな反響を得、草の根を通じて、活動の輪は広がっている。
取材・文/城石 眞紀子