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が必要とされているという思いは毎日の生きがいにつながるんですよね。

庄子 本当にそうなんです。東北福祉大学に特別養護老人ホーム「せんだんの杜」というとても立派な施設があるんです。一人部屋でベッド、トイレが付いて、冷暖房が付いて、素晴らしい施設です。でも私は「あっ、これはダメだ。これじゃ、ますますボケが進むだけだ」と思ったんですが、案の定なんですね。ただ、そこはさすが福祉を研究する大学ですから方向転換をして、まず、そのホームで生活をはじめたお年寄りの空き家を借り上げて、その家へ本人とホームの仲間二、三人を毎日自動車で送っていくことにしたんです。一人だけお世話の方がついて日中はそこで生活して、夜、またバスでホームに戻る。そしたら、ぜんぜん変わったんです。

堀田 そうでしょうね(うなづく)。

庄子 仲間がちょっと買い物に行くと、「道に迷っていないかな。どうしたんだろうな」といっては、表のバス通りまで出てずっと立って帰ってくるのを待ってる。ホームの時はぼけーっとしていたのに、目の玉を光らせて心配しているんです。みんなで喜んで生き生きと活動している。計画した人たちも「こんなに変わるのか」とびっくりしているんです。人間の生きる力を存分に引っ張り出してあげられるようなグループホーム活動であれば、日本にもどんどん定着するし、またそれが必要な時代がやってくる感じがしています。でも、今行政がやろうとしてるのは、結局ミニ老健施設。これじゃ全然ダメなんです。

堀田 私もあちこちでグループホームを提唱していますが、つまりモノはもう極力つくらない、あるものを使うということです。さっきおっしゃった「あの家が空いているから借りる」という賃貸グループホーム、これが一番いいと思いますよ。痴呆の方だけでなく、一人で暮らしているお元気な高齢者が集まって「寄り合い下宿」みたいに和気あいあいと一緒に暮らして、それを地域のみんなが支えていく、そうした形ができればいいなあと考えているんです。

 

まだまだ他人まかせのところがもどかしいですね。

堀田 さて、庄子さんはこうして立ち上げた組織を切り盛りしているわけですが、人が集まればいろいろご苦労もありますよね。

庄子 そうなんです(笑)。失敗といえば、最初は六つある部の部長さんがリーダーになって、「こんなふうにやりましょう」と活動してきたわけですね。ところがこれだと部長

 

 

 

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