特集 心豊かな高齢社会を考える
地域ぐるみで福祉に参加
見守りとふれあいのネットワーク
「おばあちゃん元気にしてはります?」
京都市春日学区における地域福祉活動
取材・文/眞明育子
地域福祉はだれが、どう担い、どのように展開していけばよいのか―。京都市上京区春日学区では、地域と行政、各種団体が有機的にネットワークする"春日方式の住民福祉活動"による、独自の地域福祉を実践している。そこでは住民一人ひとりが、生活に根差した福祉の担い手となり地域を支えあっていく一方で、専門的な知識や経験が必要な分野はしっかりと専門機関に託すなど、明確な役割分担が行われ、ち密なふれあい社会が築かれているのである。
京都御所と鴨川に挟まれた細長い同地区は、一一〇〇世帯、人口は約二五〇〇人。高齢化率二〇%を超えるこの町で、いったいどんなネットワークが地域を支えているのだろうか。