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り、これに対してSellia MarinaとSimferopo1の現場において標準的機器を用いた静的及び動的測位に関する追加調査も行われるであろう。

更に、ロシアで利用できる移動局も今後数カ月のうちにブルガリアに設置(据付、テスト及び装備〉されるであろう。ブルガリアがKargaburunに代わる最善の場所として選ばれることが前提となるが、当然政治的、法的検討も加えねばならない。

地中海の西側では、スペインの協力が得られない為にイタリアの2局が閉鎖される恐れが出てきた。しかしフランス、ヨーロッパ連合委員会とイタリアが作業グループを発足させ、その検討の結果、フランスのPerpignan近くに新しい局を作るのが適切との結論を得て、ロランのユーザーに新たな希望を与えた。

3ヶ月の現場における計測キャンペーンが開始し、その結果新たなプロジェクトに同意が得られたとすれば、その後6ヶ月で新たな場所に施設を建設し、更に2ヶ月かけてアンテナを立て、送信機を設置するこになろう。通算1年の間に、250KWの真新しい局が出来上がることになろう。

Medchain 7990を再開することによって、地中海の海運関係者は電波航法施設の大きな価値を再確認することになるであろう。それは航海の安全な完了を助け衝突、座礁その他の事故の可能性を減らす。人命、財産の紛失の恐怖や、海上環境の汚染の危険を減らす。航空や陸上輸送における安全性を高めることによって目的地に向けて最も直線的で経済的な道筋が確保される。

 

双曲線システム

 

北西ヨーロッパ、ィンド、極東におけるロランC/チャイカチェーンの開発によって、このシステムは地球航法衛星システム(GNSS)をバックアップしたり補完したりする地上のシステムとして利用される可能性が最も高いものとなっている。

米国は2000年以降はロランは廃止すると言っているが、ヨーロッパ、アジア、地中海、黒海においてはそのカバー範囲が一層拡大する可能性がある。このシステムが今後も継続性を維持して行く為には、低コストのモジュール型受信機がメーカーによって製造されその受信機には電波のランドパスの影響を校正するASF校正が組み込まれ、GNSSとの統合がなされる必要がある。

衛星システムは現実の利用において様々な弱点を持っている。これに対して地上のシステムはその可能性が、どのように複数のシステムを組み合わせるかにかかっている。

低周波数のシグナルの方が頑丈であることが多く、そして、次回の太陽活動年が2000年当たりに予想されているが、それが各々のシステムにどのように異なる影響を与えるかが、今後の注目点である。

次回の太陽活動年の活動が予想通り従来よりも活発なものであれば、その影響は衛星に対して打撃となり、そして目前の未来においては地球の磁気ストームが一時的に衛星を不能にする影響が考えられる。

今後10年間のうちにGPSの選択的利用可能性という制限が解除されると言われているが、しかし、それとは別に、GPSの敵対的利用を抑止する何らかの「方策」が考えられるに違いない。このような「方策」の影響は何であろうか?

現在の両システムからのフィックスを組み合わせて提供するハイブリッドの受信機が

 

 

 

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