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た。分類を統一的にするため、直立位も長座位も同一の型にあてはめたが、直立位の脊柱形状については見るべき点が多いので同一の分類では無理があることが分かった。高齢者の「リラックス姿勢」での平らなB(平)型3名を除いて、すべて反りのあるA(凹)型であった。その3名のB(平)型はStaffel(姿勢研究肝12)、山口ら18)より引用)の分類による平背、Wiles(姿勢研究所12)、山口ら18)より引用)の分類によるfla back typeにあたるもので、「よくない」姿勢とされている。反りのあるA(凹)型においてもその脊柱彰状によっては「よくない」場合もあるのだが、今回の分類ではその区別はできなかった。写真2(高齢者)の「リラックス姿勢」では体操前後とも背・腰部にあまり反りがみられなかったが、写真1(若年者)の体操前「リラックス姿勢」での反りのある状態よりも胸椎部分の丸まりも少なく(胸椎後彎の角度や範囲が小さく)、また、腰椎への負担が少ない姿勢であるといえよう。この違いは胸・腹部の型をみることによっても区別できた。体操前後での違いについては、同じA(凹)型においてもその形状には違いがあり、体操後では臀部が変化する例があった。また、胸椎後彎の範囲が小さくなり、腰権のもっとも前彎している位置が高くなっている様子がみられた、直立位について高齢者の胸椎後彎の範囲とその角度は大きく、腰椎前彎の範囲とその角度は小さいとの報告14)もあるが、体操することにより、改善できる可能性もあるだろう。対象者が自分自身の直立姿勢の写真を見た際の感想では、脊柱についてのことは少なく、体操後にウエストが細くなっているというものが多く、脚が細くなっているというものもあった。「リラックス姿勢」と

 

 

 

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