おいて5本目が有意に遅い値を示した。
13歳群と17歳群の比較では、17歳運動部群が最も高いパフォーマンスを示したのに対し、17歳コントロール群は13歳コントロール群のパフォーマンスを上回ったものの、13歳運動群よりは1本目、5本目のいずれも劣っていた。
2. スプリント中の血中乳酸値の比較
13歳群では、スプリント走1本目および5本目終了後において運動群がいずれもコントロール群より高値を示したが、統計的には両群間で差は認められなかった。一方、17歳群では、5本目終了後において運動部群がコントロール群より統計的に有意に高値(p<0.05)を示した(表2)。
13歳群と17歳群の比較では、スプリント走1本目および5本目終了後のいずれにおいても、17歳コントロール群と13歳運動部群およびコントロール群との間に差は認められなかった。しかしながら、17歳運動部群は、5本目終了後において13歳群のいずれに対しても統計的に有意に高値を示した(いずれの関係もp<0.05)。
成人と疾走後の血中乳酸値において統計的な有意差が認められたのは、13歳コントロール群における5本目終了後のみであった(p<0.05)。
3. NIRS法による70m全力疾走中の筋酸素動態
スプリント中の筋酸素動態は、いずれも疾走直後から安静時に比べて著しくdeoxy-Hbが増大する6)。大腿部ischemiaテストによってキャリブレーションされた値でみてみると、1本目終了後17歳運動部群が76.2%と最も低酸素状態を示した。一方、最もdeoxy-Hbの増加率が低い13歳コントロール群では66.5%を示し、17歳運動部群と比較すると約10%の差が認められた(表3)、
1本目においてdeoxy-Hbが70%以上を越えた群は、13歳と17歳の運動部群及び成人群であった。これに対し、5本目においても70%以上を示したのは、13歳と17歳の運動部群のみであり、しかも13歳と17歳のコントロール群および成人群は統計的に有意にdeoxy-Hbの減少がみられた(13 yr Cont:66.5%-63.2%, p<0.05, 17 yr Cont:69.5%-64.1%, p<0.05, Adults:75.9%-69.3%, p<0.01)。(表3)。