しい自主規制を排除すれば,医師や看護婦にとって麻薬の使用の面倒さは軽減します。
弱オピオイドとはリン酸コデインやレペタンのことです。モルヒネよりも効力がずっと弱い鎮痛薬です。国によっては法律が厳しすぎて医療用にモルヒネが使えません。そういう国では,弱オピオイドまでしか使えませんが,多くの国々で医療用のモルヒネを使いやすくするために薬剤行政の見直しが始まっています。癌患者を痛みから解放するためです。
以上のように薬を3群に分けて頭に入れておき,患者さんの痛みの強さの程度に応じて使い分けることが重要です。痛みが強ければ最初から強オピオイドを使ってよいですし,非オピオイドが効かなければいきなり強オピオイドに切り替えてもよいのです。
鎮痛薬投与の基本原則
いずれの鎮痛薬を使うときにも,守らなければならない原則があります(表6)。この原則を守らないと,せっかくの鎮痛薬も効果をあげません。
まず第1は,内服とすることです。食道癌などで内服できない人,あ