日本財団 図書館


に描けるものではありません。となれば,上記の2)以下が大切だということになります。

まず,「傾聴」です。「聞く(hear)」と「傾聴(listen to)」の違いです。

「傾聴」のコツは,?片手間に電話応答をしない,?相手の話の腰を折らない,?適当に相づちを合って話を促す,ということでしょうか。

また,「共感的関係の構築」では,?ペースに合わせる,?相手の話の速さと感情の強弱に応じて適当な間をとる,?相手の状況に応じて共感の強さを表現するということが大事です。

そして,最後は「問題解決」です。まず,?問題を特定します。必ずメモをとり,相手のポイントを繰り返し,?電話の内容に合った対応をします。電話の内容は,a.相談・質問,b.不満・不安,c.意見・感想の3つに分けられますから,それぞれに応じた対応が必要とされます。

 

4.電話応答者としての適性

上記の点から考えられることは,幅広くプライマリ・ケアに通暁していることを前提とした上で,?直感的で,かつ具体性を持ち,状況判断力に優れている人,?外交的で受容性があり,ストレス発散が上手な人(これはまた電話医学のエキスパート,つまりテレコミュニケーション専門ナース〈TNS〉としてこの業務に従事するのが長続きするということでもあります)でなければなりません。

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION