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第4分科会

 

食中毒予防に向けて

 

司会者 永原静子(東大阪市・ひしの美東保育園長)

提案者 飯盛順子(堺市立安井保育所看護婦)

助言者 大林一彦(大阪小児科医会副会長)

 

提案要旨

保育所における食中毒予防活動

 

飯盛 順子(堺市立安井保育所看護婦)

 

一昨年の夏(1996年7月)、堺市をはじめ全国で多発し、その後も散発している腸管出血性大腸菌O157による食中毒は、文化的で衛生的な生活を送っていると思い込み安心していた私たちに、突然の危機感を与え、保健衛生上の新たな問題や課題をなげかけました。

とりわけ抵抗力の弱い乳幼児の集団施設である保育所は、子どもたちの健康を守る上で細菌感染についてはハイリスクグループであることから、その予防に向けて早急な対応を迫られました。

昨今の子どもたちの生活は、食べる、眠る、身体を動かして遊ぶなどの基本的な生活そのものが崩れたり、利便性、合理性が追及される社会の中で、子どもたちの身体の抵抗力や免疫力を高めるに望ましい状況とはいえません。また海外旅行など国際交流の広がりや、輸入食品の増加など細菌感染の機会も増えつつあります。

実際、食中毒をひきおこす原因菌は、海、川、大地、動植物など日常の私たちの身の回りに棲みついており、保育所保健に携わる者として、日々その予防のために気をゆるめることはできません。

堺市の保育所では、一昨年の夏の経験をもとに、給食をはじめ子どもたちの保育環境を再点検し、食中毒予防に向けて、その充実を図ってきました。

この間の取り組みを振りかえりながら、今後の保育、保健活動について考えてみたいと思います。

 

1.保育所の対応と、その経過

 

(給食・施設遊具等の消毒・手洗い・検便・保育内容・保護者への啓発・その他)

イ.周囲で感染が多発し、家族に患者や有症者がいる時

口.新たな感染者の発生をみなくなった時

ハ.現在の状況

 

 

 

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