【初期の対応】
1.重症度や緊急度の判断
(1)重症度判断のめやす(子どもの虐待ホットライン)
1.生命の危険:以下の可能性がある場合、緊急介入による即時の親からの分離が必要、
頭部外傷、腹部外傷、窒息、医療放置や肺炎や脱水症、親子心中、「殺しそう」の言動
2.重度:即時の生命の危険ないが、子どもの健康・成長発達阻害があり、早急の援助介入が必要
3.中度:すぐに分離を要する健康障害はないが、長期には子どもの人格形成に問題を残すもの
4.軽度:暴力やネグレクトはあるが、一時的と予測されるか、親子関係の病理性が少ないもの
5.予備軍:実際の暴力やケア不足はないが、「叩いてしまいそう」「嫌い」「虐待しそう」と言う
(2)重症度判断のための評価指標(サンフランシスコ児童救急サービス;加藤曜子訳)
2. 面接時の配慮(米国医師会)
(1)親の面接について
? するべきこと
*面接の理由を告げる(再発予防、親と子へ援助)
*客観的態度で、客観的事実について話す、
*医師にも報告義務があることを説明する
*あくまでも親に継続的援助することを約束する
*親の苦況を理解し、信頼関係構築を努力する、
? してはならないこと
*虐待・放置の事実をつきとめようとする、
*怒り・恐怖・非難の感情を表す、
*とがめたり、批判したり、説教する、
(2)子どもの面接について(するべきこと)
*信頼関係を確立する、
*家族のいない所で面接する
*重症児や性的虐待は経験豊かな者が担当する*話し易くするために、人形などを使う、
*記録を正確にし、児に繰り返させないために録音・録画するのも有効
*親からの分離が必要な場合には、注意深くその理由を説明する、
*家庭の状況を話すことへの恐怖や不安と児の認識力の発達程度に配慮すること、