(豊住竜志 プロフィール)
1965年6月18日生まれ
1987年 神戸国際フルート作品作曲コンクール1987
1988年 第57回日本音楽コンクール作曲部門(管弦楽曲)
第3位入賞
1990年 愛知県立芸術大学大学院修了
1991年 第4回Music Today作曲賞入選
現在、昭和音楽大学講師
作曲を石井歓、兼田敏、岡坂慶紀、松井昭彦の各氏に師事
ピアノ協奏曲
(Concerto for Piano and Orchestra)
豊住 竜志
作曲するにあたって強い原動力となったのは、――第一にピアノ協奏曲という編成が自らもつ様式美への憧れ、第二に私自身の内面に時として現れる静寂から導き出された楽想からイメージを拡大していくこと――の2つのことがあげられます。これらをもとに、新鮮かつエネルギーに満ちた音の生成・発展をいかにして捉え、凝視しながら表現するかが心の中を常に占めていた命題でありました。
曲は大きく4つの部分から成り、相互に共通の素材を持ちながらも、多様性のある音楽の流れと全体としての存在感を持たせることを心がけ、そこから新たな音楽的展望が生まれることを望んでいます。
最後に、今回の演奏会に向けて御尽力下さったピアニストの中村和枝さん、指揮者の渡邊一正さん、東京フィルハーモニー交響楽団の皆様および日本交響楽振興財団の方々にこの場をおかりして,心から感謝申し上げます。
豊住竜志君のこと
石井 歓
学生諸君の持って生まれた才能を本人自身、100%生かさせたいとの思いで作られた、愛知県立芸大の作曲科のカリキュラムの中で生まれた学生の一人が、豊住竜志君であります。
その彼の作品が多くの人々にその信を問う機会を与えられたことを喜んでいる。
彼は現在、昭和音大の作曲科の講師として電子音楽を中心にして働いている。
南国の高知で育ったせいか、内に秘めた激しい性格と、緻密な計算に基づいて作曲にあたっているようである。