?.船荷証券の電子化
1.出荷証券の電子化の課題
船荷証券の電子化について検討をする場合には、その有価証券性や異業種の種々のビジネス・プロセスの多様な目的のために使用されていることなどに起因する次のような事項について十分考慮する必要がある。また、これらの事項に係るセキュリティをどのように確保していくのかということが、課題となる。
?船荷証券の有価証券性に起因する課題
(a)船荷証券の所有者の確定
(b)船荷証券情報発信者の本人確認(Authenticity)
(c)船荷証券内容の真正性(Integrity)
(d)船荷証券の唯一性(Uniqueness)
?船荷証券情報関連業種の多様性
多数の業種間において、異なる目的で、船荷証券情報が使用されている。
また、船荷証券に関係するビジネス・プロセスは、業種間毎にそれぞれ存在し、固定的な統一プロセスを確定することは困難である。
?船荷証券と関連文書の使用
船荷証券には、船荷に関する基本的で、かつ、最小限の情報が記載されており、業務に使用されるときには、当該プロセス固有の関係文書がともに確定されなければならない。
そして、この確定とともに、船荷証券及び関連文書のIntegrity(内容の真正性)が保たれるということになるので、この点は重要である。
2.船荷証券の電子化後におけるビジネス・プロセス
船荷証券の発行及びその流通に係る事務処理手続きを電子的に処理することとした場合におけるビジネス・プロセスとしては種々のものが考えられる。
B/L登録センターの果たす役割によって、次のようなものが考えられるので、参考のために、1〜2例示したい。