《Bolero Projectのメリット》
Q:Bolero Projectの評価に際して問題となるのは、何をBoleroに期待するのかということではないか。
証券の形で発行されたB/Lのメールのために時間がかかっているいることが問題であるという指摘が従来からなされているが、B/Lの電子化だけについていうと、船社では、自前のネットワークを利用して、事前に、揚げ地にB/Lデータを伝送している(これに付随して種々の関連データを揚げ地に伝送している)ので関係がないといえる。
揚げ地で、正当な荷受人であることが確認できるルール作りができれば十分であるように思うがどうか。
B/LデータがBoleroで伝送されるとしても、船社の立場では、相変わらず、専用線レベルのネットワークが必要である。
そのような観点からは、先程から議論されている『コアの部分をBolero Projectに乗せればよい。』ということであれば、船社は、 Bolero Projectに参画する意味はないし、将来的にもないということになろう。
A:B/Lの電子化が進めば、新しいサービスの提供、例えば、B/L記載の荷受人とか貨物の到着地をいつでも変更できるというようなフレキシブルな対応ができることになるとか、運送品の洋上転売に関連したマーケットができることになれば、新たなビジネスチャンスが生まれてくることになるのではないか。
Q:洋上転売の例が出されたが、運送品の所有権の移転が行われるとしても、最終的には新しいタイトル保持者が決まる訳であるので、それさえ特定してもらえば、船社としては関係ないといえる。
運送品の所有権の移転についていうと、銀行が介在することがあるとしても、売買自体は、SellerとBuyerとの間の事柄として捉えればよいのではないか。船社にとっては殆ど無関係の世界のものではないか。
また、Arrival Noticeを送るにしても、所定の宛先に通知すれば、法的には何も問題にはならないということもある。
A:SellerとBuyerとの間の話であるので船社は関係がないということのようであるが、運送品の所有権の移転が行われることになれば、船社が関与しないと、運送契約が成立