現状では、Boleroの機能の詳細が分からないが、B/Lを「発行した」というスティタスが、何らかの形で確認できる機能が必要である。
4.運賃のネット化への対応
運賃に関しては、ネット運賃の問題がある。
現在、北米行路を除いて殆どの航路で運賃のネット化が進んでいる。特に、わが国では同盟FIDELITY REBATEの適用の関係から、B/L上の表示運賃と実際に収納する運賃が違うのが常態で、また、荷受人に運賃を知られたくないため、 “FREIGHT PREPAID AS ARRANGED”のみの表示でオリジナルB/Lを発行するケースが多々あるので、こうした点への配慮も必要となる。
5.Bolero利用によるネットワークの構築
船社がBoleroを社内業務に取り込むと、各積地と揚地が何らかの形でBoleroに接続されることになる。このことは、見方を変えると、Boleroを社内ネットワークに転用することになると考えられる。
現在、船社では、アジア/北米/欧州/豪州とは専用回線による自前のオンライン・ネットワークを構築し、B/L等のデータのやり取りを行っているが、仮に、本・支店、海外現地法人、代理店等がBoleroに加入し、B/L情報の登録・参照ができるようになればこのような自前のネットワークが不要となる。更に、現在、費用対効果の観点からオンライン化していない地域をも結果的にネットワーク化できることになる。
これは船社に非常に大きなメリットをもたらすことになると考えられる。
6.越えなければならないハードル
上記のようなことが実現するためには、越えなければならない次のようなハードルがある。
?正しい入力
B/L情報の登録に当たっては、その情報が常に正しく入力されていることが大前提となる。これを、各々の積地で行うことになると、そのクオリティが問題となってくる。
この観点から、船社間での差別化が起こる可能性がある。
ただし、実際には、電子化されたB/L情報が流通する際に、何箇所かのチェックポイ