(b)このような方法により、合理的で商業的な確実性を備えた新しい流通性書類の等価物を確立することが可能となる。
(c)このような概念が広がれば、やがて法律の定める手続によって流通性書類としての地位を与えられることになる。
この段階になれば、契約による取決めが不要になる。
(4)MANDATEプロジェクトの成果
?望ましい解決策
MANDATEプロジェクトでは、望ましい解決策として、次のような事項を提案している。
(a)フレームワーク契約の締結
電子的環境で取引することを希望者を方がしたフレームワーク契約(Framework Contract)を締結する。
《契約は、このシステムへの参加を希望する各当事者と中央機関との間で締結される。》
【考え方】
・研究対象となった法体系のほとんどの国では、流通性書類は法律によって規定されているものだけであり、当事者の合意によって、そのような書類を創ることはできない。
しかし、取引慣行によって、流通性書類の新しい等価物が創られることを、法律は明示的に妨げてはいない。
・法律上の確実性を達成するために、伝統的な流通性書類の電子的等価物を使用して取引しようとする当事者は、何らかの契約関係を結び、流通性書類が発行され、取引した場合に適用されるのと同様な法律関係を設けることが必要である。