(b)国際貿易の妨げとなる各国の法的・商業的障書
(National Legal and Commercial Barriers to International Trade)
本件のアンケート調査について約20か国から回答が寄せられており、目下、UNCITRAL事務局の協力により、集計・分析作業が行われている。
作業は、最終段階に近づいており、できる限り早い機会に、CEFACTに報告できるであろう。
(c)電子認証(Electronic Authentication)
SITPROはUNCITRAL事務局との協力により、「署名」、「書面」及び「書類」に関する国際貿易・運送関連の各種条約・協定の条項を分析した文書(TRADE/WP.4/R.1096)の最終版を作成し、さらに、調査・研究の範囲を国際貿易関係法に関連する国際法規に拡大した。
この改訂文書は、紙の書類に相当する電子的等価物を認めるためには、現行法規のどの箇所を改正すればよいかという点を示している。障害となる箇所を確認した文書は、将来、CEFACT会期に提出されることになる。
なお、法律問題ラポーターは、上記の説明に関連して、次のような事項について指摘を行った。
・確認されている障害を克服するための手順は、未だはっきりしていない。
・方式要件以外の実質的な法律問題に関する国際条約で既に長年にわたって広く適用されているものの改正は難しい。
・現行の方式要件を変更するためには、新しい条約を準備することが望ましく、その可能性が考えられるが、条約相互間の複雑な衝突問題が生じるかも知れない。
・(上記の代替案として)現行法規を改正するために、UNCITRALのモデル電子商取引法の利用促進の可能性を検討する必要がある。
(d)データ保護(Data Protection)
この分野の作業が重要であり、ユーザのための実務ガイドラインの作成が必要である。