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に関して重要な著作・論文等を多数発表されておられます。今回は、その中の1つの著作をベースに、ウルグアイ・ラウンドの問題を踏み台として、WTOの今後の役割という問題について発表をしていただきました。その次が、竹中教授で、皆様に今さらご紹介するまでもございません。今日は時間を差し繰っていただきまして、このシンポジウムにご参加いただきました。

皆様から向かって一番右側が、当世界平和研究所の首席研究員をしております小堀教授です。小堀教授には、今回のコンファレンスにおいて、中心的なとりまとめに当たっていただきました。そこで早速、小堀教授から、昨日、一昨日のコンファレンスで取り上げられました事項について槻妻を報告してもらいたいと思います。どうぞ。

○小堀  小堀でございます。今、大河原理事長からご説明ありました、昨日、一昨日のセッションは4つありました。できるだけ、中心的にご発表になった方に時間をたくさん使っていただくため、私からは2つのことをまとめてご報告したいと思います。

1つは、今回のテーマ、グローバライゼーションです。我々はそれを4つのキーワードで様々な分析をし、議論しました。そのことをまずご紹介したいと思います。もう1つは、グローバライゼーションというのは一体何なのだということから幾つかの切り口があったわけで、その中で、特に2つの切り口についてご紹介したいと思います。私からは、以上の2点についてお話をさせていただきたいと思います。

まず、グローバライゼーションのキーワードとして、既に理事長も触れたことですが、1つが「規制改革」という観点で、グローバライゼーションとの関係を討議しました。特に規制改革、レギュラトリー・リフォームを規制緩和、デレギュレーションとしないで、規制改革という観点・槻念を使ってグローバライゼーションとの関係を議論しました。我々は、規制緩和というのは、規制改革の一部分というように認識しています。規制緩和が進むと同時に、当然新しいフレームワークとして新しい規制が出てくるということです。前向きの規制というものも当然あり得るわけで、そうしたことを含めた議論が、いわゆるレギュラトリー・リフォーム、規制改革の議論です。例えば、金融の規制緩和の場合でも、当然のことながら自由化に伴い出てくる問題というのは多々あリ、それを如何に監督するか、あるいはモニタリングするか、これも規制改革の大きな課題だと思いますが、そのような観点から議論しました。

2番目が、「マージナライゼーション」す。これは阻害とか、取り残されたというような意味だと思いますが、その反対の言葉はインテグレーションだろうと思います。したがって、国際的に阻害された国々をどのようにしたらいい

 

 

 

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