題点について専門家の間で議論を重ねて、何らかの問題点を浮き彫りにし、できれば方向性を見出したいという考えで、一昨日と昨日、内外の専門家をお迎えしてコンファレンスを開催いたしました。
本日は、皆様にお集まりいただきましたこの機会に、今申し上げました4つのテーマにいて、コンファレンスでどのような議論が展開されたのか、そして、どのような合意点・一致点が見られたのか、みられなかったのか。そうした点についてのご報告をさせていただきたいと思っております。
コンファレンスには、今回、ここにおみえのバネリストの他、アメリカからジョン・アイケンベリー教授や、タイのドクター・ウイザーン氏、あるいはインドネシアのドクター・マリー氏などにもご参加をいただいておりました。本日は都合によりまして、この壇上におみえの方々にバネリストとしてご壇上いただいています。
バネリストの方々を簡単にご紹介させていただきます。皆様から向かいまして左側が、イギリスのウォーリック大学教授のドクター・マーカス・ミラーです。ミラー教授は、皆さんご承知の通り、国際金融の権威であられまして、ターゲットゾーンの提唱者として日本でもよく知られている専門家です。
その次は、ニュージーランドからおみえのドクター・ジョン・イープスリーです。ニュージーランド経済研究所の上級リサーチエコノミストをしておられますが、その前に長くニュージーランド政府でお働きになっておられます。最近、ニュージーランドにおいて行われております様々な改革が、日本でも非常な注目を浴びておりますが、そのニュージーランドの国内事情を踏まえて、コメントをいただきました。
その次は、現在、東洋英和女子大学の教授をし、早稲田大学の教授もお務めになります谷口誠教授です。つい最近までOECDの次長として、7年半の長きにわたって大活躍をされておられますが、OECDにおいては、経済協力などOECDの非加盟国との関係を担当されておられました。その経験を踏まえて、コンファレンスでは、最貧途上国の問題等、いわゆるグローバルなマージナライゼーションという点について発表していただきました。
その次は、ベルギーからおみえになりましたクラウス・ヴァイゲルト氏です。ドイツの著名な団体でありますアデナウアー財団が欧州事務所をブラッセルに設けておられますが、その所長を務めていらっしゃいます。コンファレンスでは、ご母国ドイツを中心としました先進国において、社会的一体性がどういう問題を提起しているかという点について発表していただきました。
その次は、ジョン・ウォーリー教授です。カナダのウェスタン・オンタリオ大学の教授でおられますが、同時に、イギリスのウォーリック大学の教授も兼ねておられます。貿易を取り込んだ一般均衡モデルの権威であられ貿易政策