第1章 公務員の種類・公務員法体系
1 公務員の定義
国家公務員は公務員基本法により、「法令上の要件を満たした後に任命権者により任命され、任命権者もしくは法令により職務を付与された者で、法令に基づき俸給を支給される者」と定義されている。
2 公務員の種類及び数
(1) 公務員の種類
公務員は大きく文官と軍人(陸海空軍及び警察)の2つに分類され、文官は国家公務員と地方公務員に分類される。
?@国家公務員
国家公務員には以下の4種類の職員が含まれる。
ア 給与を中央政府の予算から支給され、かつ、省その他中央政府機関によって雇用されている者
イ 省の下に設置されている公営企業の職員
ウ 中央政府から地方自治体に出向している職員及び地方自治体の首長によって任命されているが給与は中央政府の予算から支給されている職員
エ その他法令に基づき公営企業、財団等へ派遣されている職員
?A地方公務員
地方公務員とは、地方自治体の首長により任命され、かつ地方自治体の予算により給与を支給されている職員をいう。
(2) 公務員の数(出典:Statistical Year Book of Indonesia 1980,1985,1990,1995〔文官〕、現代インドネシアの政治と経済〔軍人〕)
1995年3月現在の軍人を除く公務員の数は4,044,703人である。その内訳は公務員の種類別では、国家公務員が353万人、地方公務員が51万人、男女別では、男性が264万人、女性が140万人となっている。また、インドネシアの全人口(1億9,470万人)に対する公務員の割合は約2.1%である。公務員数の推移を見ると、1980年から95年の15年間に約2倍以上に増加している。
なお、軍人の数は1983年の発表によると、兵員総数42万5千人で、その内訳は陸軍21万、警察15万、海.空軍6万5千人とされている。兵役については、選抜徴兵と呼ばれる制度があるが、軍人の殆どは志願兵である。