該年が終わった6か月後に出されますが、改訂された推計値、そして最終的な推計値というように出されます。改訂のプロセスが継続し、常に正確だというようにはいきません。しかし、政府は真剣に正確なものにしようと努力しております。
私が政府にいたとき、世界銀行、IMFやドナーに対して定期的にデータを、インド政府から提供しておりました。ここで気を付けておりました点は、可能な限り正しいデータを提供したいということです。ただ、いい加減なものを出して、ほかの人達にわたすということでは困るわけであります。
一つうそを、表に入れてしまいますと、統計システムはチェックやクロスチェックがなされるシステムでありますので、一つ間違いを入れれば、100の過ちを入れなければバランスが取れないことになり、これでは困ります。ですから、政府は自分達のデータがなければ、それを捏造するというのではなくて、極力正確にいたします。
2番目に、統計に関しましてですが、統計は過去の出来事に関連しております。ここで話されているのは予測についてであります。政府は、一部、予測に関しては時に秘密にやりたいということでありますけれども、過去のデータに関する統計については、誰も秘密にするようなことはありません。ありがとうございました。
議長:その他ご質問はありますでしょうか。あればどうぞ。
ゴン(質問):シャオニン・ゴン(Mr.Xiaoning Gong)でございます。UNSIAP(国連アジア太平洋統計研修所)から参加しております。私の質問は、尾高先生にお願いしたいと思います。
最初に申し上げたいのですが、先生は非常に素晴らしいペーパーを書かれました。プロジェクトも非常に興味深いものだと思います。
私がお伺いしたいのは、このプロジェクトが満たそうとしている二つの条件についてであります。それは、国内でのデータの一貫性、それから、国際間でのデータの一貫性であります。
最初の点に関しまして、ペーパーのなかで、歴史的なデータの条件の内部の一貫性を担保するために、プロジェクトでは、1968年のSNAを採用したということでありました。 しかしながら、1993年のSNAは、その前の1968年のSNAを継承しながら、色々の状況に適合するようアップデイトし、明確化し、単純化したものであります。1993年SNAには色々の変更が加えられており、これが先生のプロジェクトに非常に関係があるものなのではないかと思います。例えば、貸借対照表についてお話がありました。貸借対照表は、93年SNAの重要な一部分となっております。 しかし、68年SNAには書いてありません。68年lSNAにはガイダンスは載っておりません。また、統計ユニットの定義、あるいは農業部門のグロス・アウトプットは93年SNAには載っておりますけれども、68年SNAには載っておりません。
また、93年SNAは、フォーマル・セクターとインフォーマル・セクターとを区別しております。しかし、68年SNAでは、このような区別はなされておりません。最後に、93年SNAにおきま