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又、形態学的研究方法の開発という面から見れば、この新しい電顕解析法は好中球のみならず他の細胞においても細胞膜の極性や細胞内小器官の同定及び生体膜分子形態の観察とその動態解析を可能にする分子形態学への道を開くものであると思われる。

 

?W まとめ

 

?@好中和NAP scoreの再評価を行うためにCe-H202-DAB-Ni法を用いた新しいNAP活性検出法を開発した。従来の塗抹標本-アゾ色素法と比較してより正確なNAP score算出が可能となった。グルタールアルデヒド-セリウム法→Ce-H202-DAB-Ni発色法を用いることにより、光顕レベルから電顕レベルまでの一貫した形態学的解析が可能となった。又、この新しい検査法が地域病院で可能となるようなシステム作りも検討した。種々の疾患におけるNAP scoreは現在進行中であり、今後検討を進めていきたい。

?A好中球においてNAPを中心としたGPI-アンカー型蛋白質を含む新しい細胞内顆粒の細胞生物学的研究を行った。このNAPを含む顆粒に関して、その特徴付け及び細胞内顆粒の分類を進めるにあたって、新しい形態学的手法(レプリカ細胞化学)を開発した。現在、このレプリカ細胞化学の手法を用いて細胞内顆粒の再分類を進めているところである。

 

 

 

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