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会側と、塾や保育園の先生方の方針が異なり心配したが、別々に学習クラブを設けることで環境調査に移った。子ども会は「公園・遊び場ウォッチング」「酸性雨調査」に何と7グループが参加。学習塾・保育園側は「リバーウォッチング」に3グループが参加した。

自然環境と生活環境の接点となる公園ウォッチングでは、沖縄市内の60公園を調査し、大変な評判となった。

リバーウォッチングに関しては、行政機関及び公立研究機関の指導と協力が得られ、今後につながる自然環境指導者のネットワークが形成された。

学校行事と沖縄マラソン等の関係で、交流フェスティバルは12月になってしまったが、行政サイドの協力もあって盛大なイベントとなった。子ども会自作の創作劇で幕を開け、調査内容も充実しており、素晴らしい発表だった。発表後3名の助言者からの講評もあった。続いて与儀樹木医の「木々と友達になろう」というミニ講演会があり、子ども達は今まで以上に樹木に興味を抱いたと思われる。このようなプログラムもすべて実行委員会で考案され、沖縄としては、次年度に続く大きなイベントとなった。

ゼロからの出発が大輪の花を咲かせ、主催者も参加者も大満足であった。何かきっかけがあれば、環境をテーマとする地域教育のネットワークは各地で拡がるという自信ともなった。

 

? 横浜

「地域環境学習クラブの結成」を前年度のシンポジウムの形で開催、横浜実行委員会としては初年度なので、まずは自然環境調査から、と、森先生と寺本先生の講演で盛り上がり、ひき続いて学習クラブ活動の4テーマを説明、参加を呼びかけた。参加した子ども達は、この4テーマすべてに興味を持った様子で、その場でグループが結成された。

結果として、リバーウォッチングは子ども達の人数と地域を考慮して2グループとなった。

調査結果の発表は交流フェスティバルに約150名が参加して行われた。このフェスティバルでも、発表の前後にビデオ上映と講演を入れ、指導者、教師、保護者にも好評であった。この様子はテレビや新聞でも報道されたため、神奈川県内各地からの問い合わせも多く、次年度は地域が拡大しそうな勢いである。

横浜の成功の理由は、実行委員会のまとまりの良さと実行委員長が理科教育や自然体験学習の専門家であったことがあげられる。

来年度は、これをいかに生活環境調査まで拡げるかが課題となる。

 

? 名古屋

名古屋では、昨年と違った展開を、という亀山実行委員長の発案で、何と1日でタウンウォッチングと交流フェスティバルを行うことになった。そのプログラムは、市の中心部にありながら余り知られていない歴史的町並「四間道」(シケミチ)ウォッチングで始まり、市浄水場とソーラーシステムの体験学習、東山動・植物園での環境調査を行った。昼食後、調査メモと写真を基に活動をまとめ、環境マップの作成、環境ポスターの作成を行い、夕方の交流フェスティバルで各グループから発表された。

参加した子ども達は、四間道で江戸時代の防火対策に驚き、自分達の住む名古屋を見直すきっかけとなった。

 

 

 

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