となる。よって、総合窓口の情報システムを導入することにより、個別業務の情報システムに比べて、さらなる事務処理の軽減が進展するものと考えることができ、総合窓口の情報システムの構築時には、事務処理の軽減機能がどの程度進めることができるのかを留意するべきであると考える。
● 各種データの自動更新、チェック機能
各業務の情報システムが有機的に連携することにより、それまで各業務の個別の情報システムにおいて独自に更新されていた各種データが、住民記録台帳データベースのデータ更新にともない、自動的に情報システムが必要なデータを更新する機能が必要となる。これは、総合窓口の情報システムであることによりなしうる機能であり、効果も大きいものとなると考えられる。
自動的に各種データが更新されるということは、データの整合性を情報システムがチェックするということであり、職員による入力ミスのリスクも低減できるものと考えられる。総合窓口は、住民の複数の手続をワンストップで行えることは、第2章の総合窓口の定義で述べているが、情報システムにおいても一つのデータ更新が、他のデータの更新を自動的に処理する機能を持ち、まさに「ワンストップ処理」が行えることとなる。
● コンピュータ処理集中時の対応
地方公共団体の窓口業務は一年間に繁忙期と閑散期が存在する。特に、総合窓口の形態をとると、繁忙期にはそれまで各窓口に分散していた住民の申請が1カ所に集中するため、集中した住民の申請を円滑に処理する必要がある。情報システムに関しても、各業務の情報システムが有機的に連携するため、コンピュータ処理の負荷も高まる。
コンピュータの処理集中に対応するためには、大きく2つの解決方法が考えられる。一つは住民の申請を集中させない方法と、もう一つはコンピュータの処理能力で解決する方法である。前者は繁忙期に集中する住民の申請を閑散期にシフトさせ、年間を