日本財団 図書館


(1) 既存アプリケーションのコード桁数

 

既存アプリケーションで使用している個人のコード桁数は一律でなく、例えば、運転免許は12桁、平成9年1月に統一された年金番号は10桁、旅券番号はアルファベット2文字と数字9桁というように異なっている。

コードは、アプリケーションの最も基本的な部分であり、その桁数を変更することになると、プログラムの中でそれに関連する部分は非常に多く、変更は大変な作業となる。一般に、プログラムの中の基本となっているデータを変更することが極めて困難であることは、2000年問題で明らかである。

 

(2) 既存アプリケーションのコード体系

 

既存アプリケーションでは、それぞれの必要においてコード体系を設定しており、コードの一部に特定の意味を持たせていることが考えられる。例えば、昭和40年代の事務処理用統一個人コードにおいては、生年月日の4桁、性別の1桁を個人コードに組み込むことが検討された経緯がある。旅券番号も、アルファベット2文字のうち1文字は、旅券の種別(外交旅券、公用旅券、一般旅券)を表していると考えられる。

これら意味を持たせたコードはアプリケーションの処理上、使用されているものであるから、これらを乱数で設定された住民基本台帳コードに移行することはまず、不可能である。

 

4-5-2 リンク方法

 

既存コードを住民基本台帳コードヘ移行することが事実上不可能なことは既述のとおりであることから、住民基本台帳コードを共通番号、統一個人コードとして使用するためには、既存コードと住民基本台帳コードのリンクを行なわなければならない。このリンクのためには以下のような手順が必要となろう。

 

(1) 共通番号によるリンク

 

複数アプリケーション間の個人情報をそれぞれのコードからリンクすることは可能であり、統一個人コードの使用を必然としないという考え方もある。しかしながら、この場合、アプリケーションが増えるにつれ、変換のためのテーブル数が増加するという問

 

 

 

前ページ   目次へ   次ページ

 






日本財団図書館は、日本財団が運営しています。

  • 日本財団 THE NIPPON FOUNDATION