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2-2 諸外国における個人コードの事例

 

2-2-1 アメリカ

 

アメリカでは、社会保障番号(Social Security Number、以下SSNと略す)が、事実上の統一個人コードとして、社会生活全般に深く浸透している。

 

(1) SSNの概要

アメリカでは、1935年に制定された「ソーシャル・セキュリティ法」に基づき、その翌年の1936年にSSNが導入された。SSNは、アメリカの年金制度を構成する4制度、すなわち、社会保障年金制度(OASDI)、鉄道職員退職制度(RR)、連邦職員退職制度(CSRS)及び州・地方政府職員退職制度(PERISE)において共通に使用される年金番号であり、社会保障庁により一元管理されているものである。

こうした制度的な背景のために、SSNの付番対象者は、アメリカにおける年金制度の加入資格を持つ者、すなわち、?@アメリカ市民、?A永住者、?B就労許可のある外国人に限定されている。SSNの付番は、アメリカ市民に対しては申請に基づいて主に出生時に行われ、永住者及び就労許可のある外国人に対しても本人からの申請に基づいて行われる。

SSNは、以下に示すような9桁で構成され、米ドル紙幣用の紙カードに印字されて本人に交付される。

 

062-1.gif

 

社会保障庁が管理するSSNのマスターファイルには、以下に示すようなSSNの付番対象者に関する個人情報が記録されている。

 

・ 氏名

・ 住所

・ 生年月日

 

 

 

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