●各省庁が会計部門を持ち、それぞれ独自の方法により調達が行われている
米国式の大統領令やGSAによる推進という強力な推進力が働きにくい。また、省庁の調達規模により取り組み姿勢が大きく異なる。
●中央省庁をつなぐ霞が関WANが構築されている
行政ネットワークとしてのセキュリティを考慮した上で既にあるネットワークの活用を考える必要がある。
●調達には中小企業の参加や国内企業の育成を推進するという面がある
中小企業の情報化率が低い現状を考えると、米国のように電子調達を強制できない。
●中小企業が参加する仕組みが十分ではない
米国のような推進センターが、日本にはない。しかし、商工会議所や市役所の活用は考えられる。
●調達先の決定において人的なつながりが重要な分野もある
日本的商慣行として人的なつながりが重視されてきた。癒着の温床となる反面で融通が利くという点もあり、全てを電子的に行うのか検討する必要がある。
●税金を使うという性格上、支出の管理が厳しい
米国や民間企業のように小額物品の購入に裁量が効かず、鉛筆一本にいたるまで手続きを経ないと購入できない仕組みである。
●正式な文書には印鑑が必要である
偽造や他人による成りすましが簡単にできるにもかかわらず印鑑による証拠性が絶対視されている。
これらの点を日本的な仕組みとして考えた上で調達の仕組みを考えていく必要がある。しかし、サービス向上や効率化の妨げる慣行や制度については、改善した場合の効果と問題点を勘案した上で新しい方式を模索していく必要がある。小さいな問題点を追求するあまりそれを上回る効果やマクロ的な最適化が妨げられてはならない。
4-3 日本の調達の将来像
(1) 全体像
調達の全体像は図表4-1のようになると考えられる。行政機関と調達参加企業との間で電子的な情報を交換するための調達ネットワークが基本的なインフラストラクチャーとなり、そのネットワークに付帯サービスを提供するシステムが接続される形となる。