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3-2-5 民間企業の取り組み

 

民間企業でもCALS的な取り組みは活発に行われている。ここでは、複数企業間における調達をエクストラネットによって支援している日立製作所の事例と、入札公告をシステム化したシステムを利用しているNTTデータ通信の電子公表システムを紹介する。

 

(1) 日立製作所の事例

 

日立製作所における調達業務の電子化の取り組みとしては、すでに1987年からHITVANと呼ばれるサービスが運用開始されている。HITVAN導入の背景には、部門内での合理化がすでに限界であり、部門間での合理化を進めたいという現場の要請があり、次第に企業間での合理化へと発展していった。当初は資材の分野での調達の電子化から始まり、同時に社内システムも改善してHITVANと連携させたという。

HITVANの導入は、パソコン操作に慣れない現場では反発もあったが、紙による文書は承認しないなどのトップダウンによる推進によりその利用は次第に広がっていった。概算では、リードタイムは45日から20日に短縮され、日立製作所の試算では一工場あたり年間数千万円のコスト削減が実現できたという。

日立製作所ではこのような取り組みを10年続けた後、HITVANにおける取引企業をそのまま引継いだ形でTWX-21というサービスを平成9年9月から運用開始した。TWX-21は、企業の調達業務において、情報提供から受注・物流手配・決済までを通してオンラインで行うことのできる環境を提供するサービスであり、伝送速度の向上、世界標準の導入、サービス内容の拡充など様々な面からHITVANを改善したものである。

HITVANの参画企業は約2,100社(内半数以上は日立以外の取引に利用されている)であり、年間2兆5,000億円規模の調達を行ってきた。

 

 

 

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