(5) 情報技術管理改革に関する法律の制定
近年、米国連邦政府では、各種立法の整備や大統領命令の施行等が相次ぎ、情報技術(資源の)取得、運用、維持さらには体制等情報技術管理に関する全般的な仕組み、システムの規制・統制が整備・強化されている。その背景には、情報化投資の効率的な活用に対する見直しと、情報システムの導入・開発・運用の各段階における綿密な計画と審査の必要性への認識の強化があると言われている。
特に、1996年には、情報技術管理を徹底するための法律である、ITMR法(Information Technology Management Reform Act of 1996:情報技術管理改革法)を制定した。ITMR法は、情報技術管理の目標を連邦政府各省庁の戦略的な任務の実行に対する直接的な支援に重点を置くものであり、主なポイントは以下の通りである。
?@連邦の各省庁は、情報技術(資源)管理活動に対する明確な責任を確立するため、トップ・マネジメントの一員としてCIO(Chief Information Officer:首席情報官)を任命するとともに、予算と直接リンクした情報技術に関する資本投資計画(Capital Investment Plan)を策定すること
?A情報システム費用を単なる必要経費としてではなく、投資と見なし、その適正な計画の策定や投資に対するリスクや見返り(Return)の評価等を通じ、計画的・効率的・効果的な情報システムの整備を確保すること
この法律で重要な機能を果たすCIOの役割は以下の通りである。
●情報技術の取得や情報資源の管理が、本法の定める施策や手続きの実行を保証するよう、各省庁の長や上席管理職員に助言その他の助力を行うこと
●統合された情報技術アーキテクチュアの開発、維持、促進を図ること
●効果的かつ効率的な情報技術(資源)管理手順の企画及び運用の促進を図ること(作業手順の改善を含む)
この他にも、米国連邦政府では省庁間の情報共有を強化し、CIO協議会(Council)、政府情報技術サービス会議(Government Information)、情報技術資源会議(Information Technology Resources Board)などを設置している。