図表2-16 ガット政府調達協定の概要
(1) 適用範囲(第1条)
協定の付属書に掲げられた各国の調達機関による15万SDR以上の物品調達(契約金額の中において物品価格を超えないサービス金額を含む)に関する法令、手続、慣行を対象とする。
(2) 内国民待遇及び無差別原則(第2条)
加入国は、自国の物品及び供給者に対して、他の物品及び供給者より優遇を与えてはならない。なお、原産地規則は、通常の貿易で採用されているものを適用するものとし、政府調達分野に限った特別の原産地規制の適用は禁止される。
(3) 開発途上国に対する特別待遇(第3条)
加入国は、協定の実施に当たって、開発途上国に対する国際収支対策等のための協力の必要性について十分配慮するとともに、開発途上国からの輸入増大を促進する義務を負う。具体的措置としては、開発途上国に対する内国民待遇原則の例外的な適用、技術援助及び途上国のための情報センターの設置などがある。そして、協定に基づいて設立される政府調達委員会は、定期的に途上国についての優遇条項を検討する。
(4) 技術仕様(第4条)
技術仕様は、国際貿易に障害を与えないよう、適当な場合には、国際規格等によらなければならない。
(5) 入札の手続(第5条)
調達は、公開入札または選択入札により行われ、随意契約による調達は極めて限定された場合にしか認められない。つまり、随意契約が国内入札者を保護し、または外国入札者に対する差別的待遇の手段として利用されないために、?@公開入札もしくは選択入札において入札者がなかった場合、また入札者間で談合がなされた場合、?A芸術作品等のように特定の供給者以外からは調達が行えない場合、?B公開入札または選択入札によることができないほど緊急に必要となった場合、?C既存設備の増設または部品の交換等で、供給者の変更が技術的にできない場合、?D研究・実験・開発契約等の結果、生産された試作品等を調達する場合、に限って認められる。
(6) 情報提供及び活動の検討(第6条)
各加入国は、政府調達に関する法規や慣行等を協定の付属書に掲げた刊行物に公表するほか、他の加入国及び供給者が熟知できるようにし、各加入国からの紹介等に対して説明を行う義務を負う。また調達機関は、入札に招請されなかった業者から解明要請がある場合は関連情報を提供すること、さらに、競争入札に脱落した業者から、脱落理由、落札者の入札内容等の情報提供の要請がある場合には、関連資料の提供及び説明を行う義務を負う。