?B随意契約
随意契約は例外的な方式として認められているが、その基準は自治体によって異なっており、特にガイドライン等を策定していない自治体も多い。また、最近では、競争と随意契約を合わせたコンペ方式の採用も定着しつつある。
a. 随意契約採用の条件
随意契約は、法制度上は最も例外的なものとして位置づけられている。自治法施行令167条の2第1項では、以下の場合について随意契約を認めるとしている。
●規則で定める額を超えない少額契約
●その性質または目的が競争入札に適しないもの
●緊急の必要により競争入札に付することができないとき
●競争入札に付することが不利と認められるとき
●時価に比して著しく有利な価格で契約を締結することができる見込みのあるとき
●競争入札に付し入札者がないとき、または再度の入札に付し落札者がないとき
●落札者が契約を締結しないとき
このような例外主義において、随意契約の要件を満たすか否かが問題になる。過去にも裁判によって様々な判断が下されている。松山地判では、ごみ焼却炉建設の建設工事について、随意契約を違法とした裁判例がある。これに対して、長崎地判では、長の自由裁量に委ねられるという判断を下した例があり、東京地判でも長の自由な政治的裁量に任されるとしている。また、長の裁量権を認めつつも、裁量権の濫用があったとして、違法とした裁判例もある。
国では、建設省が昭和59年に「随意契約ガイドライン」を設定したが、自治体ではまだ少ないのが現状である。例えば、平成7年の総務庁の調査によると、公共工事における随意契約に関してガイドラインを策定している自治体は約15%で、公表を行っているものはその内の約半数である。今後は公平性と透明性の確保のために、全ての自治体がガイドラインを策定し、かつ公表することが望ましい。