b. 参加資格
指名競争入札の参加資格に関しては、あらかじめ契約の種類及び金額に応じ、工事・製造または販売の実績、従業員の数、資本の額その他の経営の規模及び状況を要件とする資格を定めなければならない(自治令167条の11第2項、167条の5第1項)。資格に関しては、一定の期間(例えば2年間)について資格を定めるという方式が普通であるが、資格を恒久的に定めて、審査のみを2年に1回とするような方式の自治体もある(静岡県の「競争入札に参加する者に必要な資格」)。
入札参加資格についてはその公示が義務づけられている(自治令167条の11第3項)。公示の方法は、それぞれの自治体が独自に定めており、公報での搭載、掲示場での提示などが一般的である。例えば、神奈川県では「競争入札の参加者の資格に関する規則」の中で、以下の者は参加資格を有しないと定めている。
●入札参加資格の認定の取消しを受けた者で、その事実があった後2年を制限として知事が定める期間を経過していない者及びその者を代理人、支配人その他の使用人または入札代理人として使用する者
●同種の営業を引き続き1年以上営んでいない者
●営業に必要な許可・認可・登録等を受けていない者
●最近1年間の事業税を完納していない者
入札参加資格の審査は、申請に基づいてなされる。この点は、一般競争入札参加資格の審査と共通である。審査の時期は、定期的に実施する方式が中心となるが、WTOの政府調達協定の影響を受けて、随時申請・随時審査が併用されるようになった。
c. 指名基準
指名競争入札方式においては、実際の指名に関係する指名基準と指名停止基準が重要である。国の場合には、指名基準の設定が要求されているが(予決令96条)、自治体の場合には、国の法令が義務づけられているわけではない。平成7年の総務庁の調査によると、公共工事における指名基準を策定している自治体は約9割で、公表しているものはその内の2/3である。また、指名基準の運用基準を策定している自治体は半数弱で公表しているものはその内の半数強である。指名における契約担当機関の恣意性を排除し、公正性・透明性を確保するために、一定の指名基準を策定し、かつ公表することは有効であると考えられる。