(2) 個別省庁における動向
?@建設省の取り組み
建設省では、公共事業の調査・計画、設計、施工及び管理の各段階で発生する各種情報の電子化と、関係者間での効率的な情報の交換・共有・連携の環境を創出する「公共事業支援統合情報システム(建設CALS/EC)」の構築に向けた検討を行っている。その具体的内容を明らかにするのが「建設CALS/ECアクションプログラム」であり、1996年に策定された。
建設省では、建設CALS/ECの取り組みにあたっての基本的な考え方として、すべての工事、業務委託を対象とすること、中小規模の会社も参加できること、GIS(Geographic Information System)とCALSが一体となった建設CALSを目指すこと、法制度など制約のあるものは従来方式との併用方式とすること、などを定めている。
建設省直轄事業においては、建設CALS/ECを実現するために2004年までの期間を3つのフェーズに分けて実施することとなっており、現在は1998年までの第一フェーズ段階にある。また、パイロットプロジェクトを実施し、毎年成果報告を行っている。
?A運輸省の取り組み
運輸省では、港湾整備事業や造船事業においてCALSを積極的に活用していく方針を立てている。
港湾整備事業については、事業関係者が多い、情報量が多い、ライフサイクルが長期にわたるといった特徴があるため、CALSの導入により業務の効率化を図ることを目的としている。今後の計画としては、国際標準規格を念頭に置いた各種文書、図面等の工事関係書類の統一化を平成10年度までに行い、続いてそれらの電子化を平成11年度末を目標に行う。また、平成9年度には各種文書、図面等のデータベース化を進め、各種手続き、資料の授受をネットワーク上で行うことについて、モデル事業を実施し検討を進めている。造船業においては、国際競争力を強化し、適切な就労環境及び雇用条件を提供してゆくため、高度情報化技術等を活用した次世代造船業の構築を推進することを目的としている。具体的には、CIM(Computer Integrated Manufacturing)等による生産性の高度化やCALS等情報技術の一層の活用による経営の合理化、効率化の推進等を図るとともに、関係業界を含めた高度情報化の推進体制の整備を図っていくこととしている。