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●落札方式の改善

コンピュータ製品、コンピュータサービス及びその他必要と認める調達において最低価格落札入札だけでは十分対応できない場合には、総合評価落札方式を活用することを奨励する。調達機関はこれらの分野における総合評価の客観的基準の検討、開発を行い、適当な場合にはこれを政府全体で活用する。

 

●政府調達情報の公表/提供の改善

調達情報の公表方法として、従来の官報掲載方法を変更し、政府調達関係の官報公告を取りまとめた官報(政府調達公告)を発行する。また、個別調達実績を取りまとめ、政府調達実績に関する年次報告を発行する。

調達機関は、外国供給者の参入機会に関する情報提供及び公報の強化に努める。また、官報に掲載される政府調達情報をデータベース化し、在日外資系企業をはじめ政府調達に関心を有する内外の企業に幅広く提供する。

 

●苦情処理体制・手続の整備

当面の措置として、現在限定された個別分野に導入されている苦情処理手続を全物品分野に拡充する。今後、新たな「政府調達に関する協定」の発効に向け、調達に利害関係のない公正かつ独立した審査体制による苦情処理手続の早急な整備のための準備を推進する。

 

?Cその他の動き

 

その他の調達に関する動きとしては、最近その改善が強く求められている公共工事に関わる改善と、苦情処理機構の設置について述べる。

 

a. 公共工事に関わる発注・契約方法の改善

公共工事の発注に関わる透明性及び公正性の確保は最近とみに求められている課題であり、政府としても対策を講じている。

公共工事に係わる発注・契約は、国の行政機関については会計法、予算決算及び会計令等に基づき、地方公共団体については地方自治法に基づき、政府関係機関については各々の法人が会計法及び予算決算及び会計令に準じて所轄大臣の許可等を得て定めた会計規程に基づき、それぞれ実施されている。

公共工事に関しては、業者の施工能力が低く誠実性に欠ける業者が契約の相手方となるおそれがあること等を主な理由として、従来は指名競争入札が主な契約方式として採用されてきた。しかし、1993年ごろから公共工事の発注をめぐるゼネコン等による不祥事が発生したことにより、その透明性・客観性及び競争性が求められるようになっている。また、建設市場の国際化に伴い、外国企業の競争参加が容易となるための条件整備を進める必要性がでてきていた。

そのような状況の中で、1993年12月、中央建設業審議会は「公共工事に関する入札・契約制度の改革について」(建議)において「指名競争方式が悪用されたことが今日の深刻な不祥事を引き起こす一因になったことに鑑みれば、客観性、透明性及び競争性の点に大きなメリットを有している一般競争方式を採用することが合理的である」という見解を出している。日本政府としてはこの建議を踏まえ、「公共事業の入札・契約手続きの改善に関する行動計画について」(1994年1月18日閣議了解)において、一定規模以上の公共工事について一般競争入札方式で調達を行うとともに、新しい指名競争入札方式の活用、入札手続きの改善及び入札談合等の不正行為の防止措置を推進していくものとしている。

 

b. 苦情処理機構の設置

政府は、1995年12月1日閣議の決定により、政府調達に関する苦情の処理を推進するため、総理府に「政府調達苦情処理推進本部」を設置するとともに、同推進本部において「政府調達苦情検討委員会」を開催し、1996年1月から苦情の処理を行うことにしている。

「政府調達苦情処理推進本部」の任務は、新調達協定第20条に基づく苦情申立の手続きを実施するとともに、日本の政府調達手続きを一層透明性、公正性及び競争性の高いものとするため、国の政府関係機関の調達に関する苦情の処理を行うことである。

また、「政府調達苦情検討委員会」は、新調達協定及び推進本部長が別に指定する規程の定める「調達に関する苦情の処理手続(推進本部決定)」に従い、国の政府機関及び政府関係機関の調達に関して申し立てられた苦情について検討を行うことを目的としている。

 

 

 

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