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2. 野外教育

リフレッシュプログラム「わくわく体験事業」の実践を通して

静岡県立三ヶ日青年の家 主席指導主事 金子 芳也

 

■ はじめに

 

これからの青年の家の在り方を考える時,生涯学習社会を見通す中で,学校,家庭,地域社会との連携,協力,相互補完の道を探り,新たな試みをしていくことは重要な課題であり,将来を考える大きな視点である。

当三ヶ日青年の家では平成8年度・9年度,県教育委員会からの委嘱を受け,青少年自立促進事業「わくわく体験事業」を実施した。この事業は小学校3年生から中学校3年生までの不登校の児童生徒を対象とした事業であり,青少年の牛きる力を育む取り組みとしての野外活動を全面に出したリフレッシュプログラムである。そして,このプログラムは生涯学習社会における青年の家の新たな在り方を問うものであり,同時にそこに働く職員の意識改革を図る契機となるものと考えている。

 

■ リフレッシュプログラム「わくわく体験事業」のねらい

 

平成8年度に「学校ぎらい」を理由に年間30日以上欠席した児童生徒は,小学生1万9,488人,中学生7万4,757人(平成8年度文部省学校基本調査より)にのぼり,児童生徒の登校拒否,不登校は,いじめ,非行と並んで,学校教育の大きな課題となっている。文部省学校不適応対策調査研究協力者会議の平成4年度の報告によれば「不登校は,どの子どもにもおこり得る」とし,学校以外の指導機関等へ通うことも登校扱いに準ずるとした。また,筑波大学の飯田稔教授を中心とした研究会が「登校拒否児のキャンプ経験は,精神医学・心理学・行動の側面から効果があり,キャンプ療法は登校拒否の一つの解決策として有効である」と提起した。

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こうしたことから,リフレッシュプログラム「わくわく体験事業」は,家庭に引き籠もり,限られた人間関係の中で悶々とした日々を送っている不登校児童生徒が,異年齢での集団生活をしながら,規則や時間に縛られることなく,自然の中で自らが主体的に活動することの喜びを味わうことによって,自立への手助けをしようとするものである。

 

■ リフレッシュプログラム「わくわく体験事業」の概要

 

本プログラムは,登校拒否傾向の児童生徒に,学校外活動としての自然生活体験の場と機会を提供し,心の豊かさやたくましさをはぐくみ,青少年の心と体を育てる教育の一層の推進を図るために文部省の補助事業として平成5年度から開始された。当初は県立朝霧野外活動セン

 

 

 

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