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点にくると,ブレーキがかかったような状態になることがあります。そこで,私は,「一人一人に少しずつ変わってもらう」という目標を立て,発想を豊かにするために国立大学との連携事業を提案して,目線を変えるよう動機づけをしてきました。少しずつ変化が起き,積極的に活動する者が半分を超えた段階で,一気に流れが変わったと思っています。その際,ついてこられなくなってブレーキをかけた人もいましたが,そういう人を無視して進めていきますと,他の人が変身を遂げてくれるので面白いものだと痛感しました。

私は「好きこそものの上手なれ」ということわざがあるように,指導系の職員には積極的な人でバランス感覚のある人の出向をお願いしているのです。

もう一つ大事なことは必ずしも同じ機関から常に派遣していただくという慣行にも注意しないといけないと思うのです。実際に,昨年度,ある県の教育委員会との交流人事を停止して,専門家といわれる民間からの者を採用しました。

まだ採用した人が立派であるかどうかの結論を出す段階ではないのですが,ここは県教育委員会の指定席だという意識が変わり,県教委の派遣職員が真剣になりました。

こういうやり方が良いかどうかわかりませんけれど,沈滞していた運営の流れを断ち切れましたし,古い,いわゆる前例踏襲型の人が大きく変わり,真剣に新しいことに取り組んでくれるようになったのは確かです。

 

幅広い人脈を築くこと

 

司会 なるほど。砂賀所長のおっしゃったのは,やる気のある積極的な人間,そういう人を得るための一つの方法なのですね。

砂賀 交流人事で一番困るのは,学校の教師としては確かに優秀なのかもしれませんし,学校教育の中ではすばらしく適応性があるのかもしれませんが,施設側としては,施設に向いている人材が欲しいわけですよね。学校教育の中では優秀な人に来て頂いても指導が管理型になる傾向があると思うのです。この点も留意する必要がありますよ。

角替 受け入れ指導事業を中心にしていた時代では,それでよかったわけですね。

砂賀 そうだと思います。

角替 要するに,プログラム指導が中心だったわけです。例えば少年自然の家での生活をする場合,そのためのオリエンテーションはどういうふうにする,あるいは具体的に集団宿泊で入ってきた学校がプログラムを組む場合には,どのようなプログラムを組むことが適切であるか,アドバイスをする。今までは,特に宿泊型の場合には専門職員の方はそのような指導を考えていたわけです。

受け入れ指導事業については適切かもしれないけれども,今度は主催事業など,指導性を持ちながら事業を展開していくとなると,それだけではできないということが出てきます。

そういう意味でいいますと,やはり私は人脈をたくさん持っているということがすごく大事だと思っているのです。全ての活動を青年の家職員だけでできるわけではないのです。

例えば登山にしても,キャンプにしましても,やろうとすればそれなりの専門家やアシスタントとの協力関係を持たなければならない。そのためには,どこに行ったらそういうことに関して指導ができる人がいるかということがよくわかっていなければならないし,またその人が行

 

 

 

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